●年頭所感(2024年) 株式会社 加藤製作所 代表取締役社長 加藤公康

 2024年の念頭にあたり、謹んで新年のご挨拶を申し上げます

 現在、当社は中期経営計画2年目の終盤に差し掛かっている状況ですが、足元を振り返ってみますと、1年目となる前期は、世界的なサプライチェーン混乱の影響もあり、残念ながら計画数値に届かない結果となりました。2年目の今期も主力製品における一部主要部品の納入目途が立たないことから期初に計画数値の下方修正を行うなど、収益面においては、2年続けて中計公表時の目標に届いていない状況で推移しています。

 一方で、様々な外部要因の発生により、十分な生産体制が取れない状況にも関わらず、黒字が定着できたのは「KATO Reborn Project」の成果が表れてきたからに他なりません。中計のテーマに掲げた収益性の改善を中心にした体質強化は、想定していた以上に順調かつ早足で進んでいます。本来であればこの3年間は「飛躍への足掛かり」として我慢の期間と据えていましたが、中計最終年となる来期については、公表した計画数値の達成を目指すとともに、ポスト中計に向けての準備を前倒しで行ってまいります。

 本年は世界初の「ハイブリッドラフター」の販売を予定しています。ハイブリッドラフターは、当社がSDGs・カーボンニュートラル対応機種として初めて市場に投入するものです。将来的に高い需要が期待される環境配慮型製品については今後も精力的に研究と開発を進めてまいります。

 さらに、現状のトップラインを押し上げていくためには市場競争力のある製品開発に加え、販路や事業を拡大していく必要があります。インドを起点にした事業活動を行うため本年1月1日付で本社内に準備室を設立いたしました。当社は日本国内で安定した需要を持つ一方、海外での売上拡大が課題であり、さらなる飛躍を遂げていくためには新たに柱となる事業の模索や市場の開拓が不可欠と考え、現在その準備を進めております。

 当社の体質改善は確実に進んでいます。そのスピードに合わせ将来の成長に向けた種まきも当初の想定よりも早く進めていきます。

 2024年も全社一丸となって中期経営計画に掲げた施策を遅滞なく推進し、さらなる業績の改善を図るとともに 当社の経営理念である「優秀な製品による社会への貢献」を念頭に「KATO」がステークホルダーの皆さまから一層の信頼と期待を頂けるよう努めてまいります。

 最後になりましたが、本年も皆さまの一層のご理解とご支援をお願い申し上げるとともに、本年が皆さまにとって実り多い一年となりますよう心よりお祈り申し上げます。

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