CKDが8月9日に発表した2024年3月期第1四半期(4〜6月)連結業績によると、売上高は33,023百万円 (前年同期比13.2%減) 、営業利益2,871百万円 (同37.5%減) 、経常利益2,943百万円 (同36.9%減) 、親会社株主に帰属する四半期純利益1,871百万円 (同40.3%減) となった。
第1四半期におけるわが国経済は、社会・経済活動の正常化に伴い、景気は緩やかに回復してきたが、海外経済の減速を背景とした輸出の落ち込みがみられた。設備投資は、省力化・デジタル化に向けたソフトウエア投資は堅調に推移したものの、外需の低迷を受け製造業の生産用設備投資は減少した。また、半導体メモリーの循環的な落ち込みを背景に在庫調整が長期化するなど、半導体設備投資の抑制が続いた。
海外経済では、前年度から継続するインフレの長期化及び欧米での金利引き上げにより、景気後退懸念が高まった。欧米では製造業の生産活動が低迷し、東南アジアでは世界経済の減速による輸出不振の影響がみられた。中国ではコロナ禍からの回復ペースは緩やかに推移した。
■セグメント別の状況
<自動機械部門>
産業機械では、リチウムイオン電池製造システムの売上高が増加したが、三次元はんだ印刷検査機の売上高が減少した。また、自動包装システムでは、薬品向けの売上高が減少した。
その結果、売上高は2,796百万円 (前年同期比22.6%減) 、セグメント利益は売上高の減少及びセールス ミックスの変化により、67百万円 (同75.9%減) となった。
<機器部門>
国内市場では、環境対応車に関連した製造設備向け売上高は引き続き堅調に推移した。一方、コロナ特需の反動によるパソコンやスマートフォン需要の減少、在庫調整の長期化を背景に半導体製造装置向け売上高が減少した。
海外市場では、中国は1年前のロックダウンからの反動が大きいため、売上高が増加した。一方、半導体市場の需要が減少した韓国や台湾、製造業で低迷が続いた欧米、景気減速の影響を受けた東南アジアの 売上高は減少した。
その結果、売上高は30,226百万円 (前年同期比12.2%減) 、セグメント利益は売上高の減少などにより、 4,051百万円 (同26.5%減) となった。
■今後の見通し
通期連結業績予想については、製造業の自動化・省人化需要、気候変動問題に対応した自動車の電動化に伴う需要の増加等が見込まれるものの、在庫調整の長期化など半導体設備投資抑制の影響を受けるとみており、2023年5月12日に発表した業績予想(下記)は据え置いた。
2024年3月期(23年度)連結業績予想は、売上高142,000百万円(前期比10.9%減)、営業利益14,500(同31.5%減)、経常利益14,500(同31.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益10,000(同32.4%減)。
為替レートは、1米ドル130円を前提としている。
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