㈱安川電機が7月12に日発表した2019年2月期第1四半期連結業績によると、売上高は、1,282億1,600万円、営業利益171億9,000万円、経常利益167億6,300万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は157億1,800万円となった。
安川電機は、前年度より事業年度の末日を従来の3月20日から2月末日に変更したことにより、第1四半期(2018年3~5月)と比較対象となる前第1四半期(2017年3月21日から6月20日まで)の期間が異なるため、経営成績の概況における前年同期比増減については非記載となっている。
第1四半期の業績は、国内外の製造業における生産設備の高度化・自動化に関する高需要が継続する中、好調に推移した。グローバルでデータセンタや家電、リチウムイオン電池などの成長市場を的確に捉えるとともに、自動車関連の設備投資需要が拡大したことから、売上高・営業利益は高い水準となった。
■グループを取り巻く経営環境
日 本:自動車をはじめとする製造業において、生産設備の高度化や生産能力の増強を目的とした旺盛な設備投資が継続した。また、データセンタ向けの半導体需要や車載向けの電子部品需要が底堅く推移した。
米 国:着実な経済成長を背景に、半導体関連やオイル・ガス関連などの需要が高い水準で推移した。また、自動車関連を含む産業機械全般の需要も堅調に推移した。
欧 州:自動車関連を中心とした製造業の設備投資需要が高水準で推移した。
中 国:スマートフォン関連の設備投資需要に一服感があるものの、製造業における生産設備の高度化・自動化を背景に、リチウムイオン電池向けや家電向けなどの需要が拡大した。また、環境対応関連の需要は高い水準で推移した。中国除くアジア:韓国を中心に有機EL関連の需要が伸び悩んだ一方、メモリ向けの設備投資需要は堅調に推移した。
■セグメント別概況
<モーションコントロール>
モーションコントロールセグメントは、ACサーボモータ・コントローラ事業とインバータ事業で構成。ACサーボモータ・コントローラ事業、インバータ事業ともにグローバルで販売が堅調に推移したことから、売上高・営業利益ともに高い水準となった。
〔ACサーボモータ・コントローラ事業〕
製造業における生産設備の高度化・自動化加速を背景に、データセンタ向けの半導体需要や車載向けの電子部品需要が高水準で推移し、販売は好調に推移した。その一方で、スマートフォン関連の需要には一服感がみられた。
〔インバータ事業〕
中国における環境対応関連の需要回復や、米国でのオイル・ガス関連需要が底堅く推移したことから、販売は堅調に推移した。
<ロボット>
国内外からの旺盛な需要を受け、売上高は好調に推移した。また、販売量の増加に伴い生産性が改善したことから、収益性は向上した。溶接・塗装ロボットなど自動車関連向けの販売は、力強い設備投資需要を受け、日本・欧州などで好調な推移となった。一般産業分野向けの売上は、製造業全体での生産自動化に伴う旺盛な需要を受け、中国を中心に好調に推移した。
<システムエンジニアリング>
決算期変更の影響により、売上高・営業損益は小幅ながら改善した。鉄鋼プラントシステム・社会システム分野は、複数の国内プロジェクトで進捗影響があったものの、売上高は底堅く推移した。環境・エネルギー分野は、米国市場における太陽光発電用パワーコンディショナ関連の販売が低迷した一方で、大型風力発電関連の売上が欧州で伸長した。
<その他>
その他セグメントは、情報関連事業および物流サービス事業などで構成。子会社の新規連結化による影響や、EV関連の量産立ち上げによる一時的な影響もあり、売上高・営業利益は伸長した。
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