㈱安川電機は7月12日、シーメンス(SKK、東京都品川区)との合弁会社である安川シーメンス オートメーション・ドライブ(YSAD、東京都品川区)のSKKが保有する全株式を譲り受け、完全子会社化(11月1日予定)を前提にした株式譲渡契約を結んだと発表した。新会社名は安川オートメーション・ドライブ(YAD)とする予定。
YSADは1999年10月に、紙・パルプ、繊維、フィルムなどの産業用ドライブシステム事業領域における製品と技術の相互補完により市場シェアを拡大することを目的として、安川電機とシーメンスAG(本社:ドイツ)のオートメーション&ドライブ部門(その後SKKが株式譲受)との間で合弁会社として設立された。
昨今、産業用ドライブシステム市場は顧客の事業環境や求められるソリューション等が大きく変化しており、また、産業界全体として第4次産業革命による変革が加速している。安川電機はそのような中、長期経営計画「2025年ビジョン」に掲げている「新たな産業自動化革命の実現」に向けたソリューションコンセプト「i3-Mechatronics(アイキューブ メカトロニクス)」を昨年10月に発表した。このコンセプトは、安川電機がグローバルで高い競争力を持つサーボ、インバータ、産業用ロボットといったメカトロニクスの領域だけではなく、YSADが得意とする産業用ドライブシステムの領域でも展開が可能であり、i3-Mechatronicsのコンセプト実現に向けた施策のひとつとして、YSADを子会社化することにした。
今後YSADは、安川電機の子会社化後も、YADとしてSKKとの戦略的なパートナー関係を継続し、顧客に対しこれまでと変わらぬシステム&ソリューションの提供をしていく。なお、シーメンス製品については、SKKがプロダクト・ソリューション販売、製品サービスを提供し、YADはシステムでの適用及び安川電機製品と組み合わせたソリューションでの提供を継続する。
<異動する合弁会社の概要>
商号:安川シーメンス オートメーション・ドライブ株式会社
(異動後 安川オートメーション・ドライブ株式会社)
代表者:代表取締役社長 中村 公規
所在地:東京都品川区大崎1-11-1ゲートシティ大崎ウエストタワー7F
設立年月日:1999年10月1日
主な事業内容:産業用電気機械設備及びシステムの設計・製造・販売・保全
資本金: 21億2500万円
<株式の譲受元会社の概要>
商号:シーメンス株式会社
代表者:代表取締役社長 藤田 研一
所在地:東京都品川区大崎1-11-1ゲートシティ大崎ウエストタワー5F
設立年月日:2001年12月20日
主な事業内容:発電用・送電用・配電用・変電用電気機械器具および部品の開発、製造、 輸出入、販売、修理、保守およびリース、計装および制御に関する機器、装置およびシステムの開発、製造、輸出入、販売、修理および保守
資本金:43億3,630万円