㈱荏原製作所は4月3日、グループの荏原環境プラントとMARTIN GmbH für Umwelt- und Energietechnik(マルチン社、以下:MARTIN、本社:ミュンヘン)が、日本の廃棄物焼却発電市場においてパートナーシップ契約を締結したと発表した。
荏原環境プラントは、新規案件及び大規模施設更新案件向けにマルチン逆送式ストーカ焼却炉に関する独占権を取得したことにより、世界的に有名なごみ処理技術を活用して、廃棄物焼却発電市場における高い専門性を引き続き拡大するとともに、市場におけるポジションとポートフォリオを強化していく。
両社はパートナーシップ契約に基づき、最新のマルチン逆送式焼却技術の日本への導入と、MARTIN技術の更なる発展のために、お互い緊密に協力していく。
■荏原環境プラント 大井敦夫社長のコメント
MARTINの製品が荏原製作所ラインナップに加わり、今後日本のお客様に提供できることを大変嬉しく思います。MARTINは、廃棄物焼却発電ビジネスの分野で100年近い長い歴史を有しており、その信頼性の高い技術と研究開発力により、世界中で大きな成果を上げています。荏原製作所とのパートナーシップ契約が、廃棄物処理施設において幅広い安全・安心・安定を提供することにより日本市場に貢献することを確信しています。
■MARTIN ウーリッヒ・マーティン社長のコメント
両社を合わせると200年近くなる発電技術、廃棄物発電ビジネスの経験と、優れた実績、環境に配慮した廃棄物処理への取組みが、この度のパートナーシップをより強固なものにしていくでしょう。荏原は、長年にわたり培ってきた技術をベースに、この分野で成功を収めている重要な企業です。その荏原とのパートナーシップ契約についてお知らせできることを誇りに思います。
■荏原環境プラント株式会社:
1912年に設立された荏原グループの一員として、廃棄物処理の分野で施設の設計・建設から、メンテナンス、運営までトータルソリューションを提供している。施設を長期間にわたって安全に使用していただくために、設計・調達・建設(EPC)と運転管理・メンテナンス(O&M)の一貫体制を構築している。
「固形廃棄物処理に関する卓越した技術とサービスを提供し、持続可能な社会の構築に貢献する」という企業理念のもと、これまで、ストーカ炉や流動床炉等の処理方式を合わせて国内外で440施設以上の設備を提供し、現在、国内約80施設で運転管理を受託している。2017年12月31日現在の従業員数は2,046人になる。
■MARTIN GmbH:MARTIN GmbH:
90年以上にわたり、低品位の石炭や廃棄物などの難しい燃料を燃焼する分野で、ゼネラルコントラクター、コンソーシアムパートナー、設備供給またはエンジニアリングパートナーとして活躍している。これらのプラントの核心部分であるストーカ焼却炉は、MARTINによって詳細に設計され、建設されている。これまでに世界34カ国、計420箇所以上(系列数で800以上)のごみ処理施設にマルチン逆送式ストーカ焼却炉を納入しており、1日当たり30万トン近くの一般廃棄物を処理している。また、MARTINは廃熱ボイラなどの重要設備やシステムに関する十分な知識も有している。
研究開発に重点を置いており、全てのプロジェクトは長年の経験とたゆまぬ研究開発により培われている。サービス、スペアパーツの供給、改善・延命化は、すべてMARTINのポートフォリオの一部。現在、第4代目となる家族経営の企業であり、約250人の従業員を雇用し、その多くはミュンヘンの本部に勤務している。