JFEスチールなど、ミャンマーで溶融亜鉛めっき・カラー鋼板事業を開始

 JFEスチールJFE商事伊藤忠丸紅鉄鋼阪和興業およびシンガポール法人MERANTI STEEL PTE. LTD.(メランティ社)は10月31日、ミャンマーで建材向けの溶融亜鉛めっき・カラー鋼板の製造・販売事業を開始することで合意、持株会社「JFE MERANTI MYANMAR HOLDING PTE. LTD.」(シンガポール法人)を通じて、事業会社「JFE MERANTI MYANMAR Co., Ltd.」(ミャンマー法人)を設立すると発表した。今後、関係当局の承認を得て、溶融亜鉛めっきラインとカラーライン工場の建設に着手、稼働は2020年を予定している。なお、同事業の総投資額は、約8,500万米ドル(約96億円)。

 ミャンマーは2011年の民主化以降、経済発展が飛躍的に進んでおり、それに伴い屋根・造材などの建材用薄板の需要が、急速に拡大しつつある。現在、この分野に使用される鋼材の大半は輸入材だが、今後、外国企業の進出に伴う工場建設の増加や、生活水準の向上に伴う顧客の高級化志向などにより、高品質で、かつ技術サービスや短リードタイムなどのきめ細かなサービスを提供できる、現地生産へのニーズが高まっていくと見られることから、今回の投資を決定した。高級分野向けの溶融亜鉛めっき鋼板の事業としては、ミャンマー初となる。

 メランティ社は、建材薄板事業に関する豊富な知見を持つベンチャー企業で、ミャンマーでの詳細なマーケティングなどを実施している。JFEスチールグループが持つ製造技術と品質管理ノウハウ、およびJFE商事、伊藤忠丸紅鉄鋼、阪和興業が持つ海外ネットワークなどを活用し、顧客満足度の高いビジネスを展開していく。

 JFEグループでは、すでにJFEエンジニアリングがミャンマーにおいて、社会インフラ分野における広域なビジネスを展開している。今回、建材向け薄板事業を展開することにより、ミャンマーの経済発展により一層の貢献していく。

<JFE MERANTI MYANMAR HOLDINGの概要>

 社名:JFE MERANTI MYANMAR HOLDING PTE. LTD.

 所在地:シンガポール共和国

 総投資額:85百万米ドル

 持株比率:JFEスチール:35%、JFE商事:15%、伊藤忠丸紅鉄鋼:15%、阪和興業:15%、メランティ社:20%

 事業内容:持株会社

<JFE MERANTI MYANMARの概要>

 社名:JFE MERANTI MYANMAR Co., Ltd.

 建設予定地:ミャンマー連邦共和国ヤンゴン南部ティラワ工業団地内

 出資:JFE MERANTI MYANMAR HOLDINGの100%子会社

 事業内容:建材向け薄板製品の製造・販売

 設備概要:溶融亜鉛めっきライン1基 生産能力年間18万トン

      カラーライン1基 生産能力年間10万トン

 稼働予定:2020年

<メランティ社の概要>

 社名:MERANTI STEEL PTE. LTD.

 所在地:シンガポール共和国

 設立:2016年

 代表者:Sebastian Langendorf氏

 事業内容:建材薄板事業の企画・立案

 ニュースリリース