三井物産は10月10日、スペインACSグループ傘下Cobra水部門Tecnicas de Desalinazacion de Aguas, S.A.社(以下テダグア社、本社:マドリード)との折半出資により設立した共同事業者であるCaitan S.p.A社(以下カイタン社)を通じ、大手鉱物資源会社BHPビリトン社(豪)の100%子会社Minera Spence社(以下スペンス社)向け海水淡水化・揚水サービスの運営事業に関する契約を締結したと発表した。
カイタン社がチリ北部アントフォガスタ州に海水淡水化プラントおよび約150キロメートルの揚水設備を建設・保有・操業し、銅鉱山を操業するスペンス社に20年間に亘り淡水供給を行う事業。
チリ北部では銅鉱業をはじめ、地域全体として水資源不足への懸念が高まっており、今後も年率14%程度で需要が伸長すると見込まれている。三井物産は、成長著しいチリの水インフラ需要を取り込み、関連インフラの更なる整備を通じて同国の発展に貢献していく。
三井物産は、中期経営計画において機械・インフラ領域を中核分野と位置付け、強固な収益基盤づくりを目指している。また、将来的には三井物産のチリ銅開発事業との連携を図り総合力発揮を目指す。
<事業概要>
事業主体:Caitan S.p.A.(カイタン社)
出資比率:三井物産 50%、テダグア社 50%
淡水供給先:スペンス社
主要設備:海水淡水化プラント(1,000リットル/秒)、揚水パイプライン(約150km)、送電線
操業開始:2020年2Q