日本ゼオン、液晶テレビ用位相差フィルムのラインを稼働開始、テレビの大型化、高精細化による需要増に対応

 日本ゼオンは10月3日、富山県氷見市の光学フィルム工場において、液晶テレビ用位相差フィルムの新ラインの本格稼働を開始したと発表した。これにより、同フィルムの生産能力は9,500万㎡/年から、11,900万㎡/年に増強された。

 日本ゼオングループ企業で製造子会社である㈱オプテス北陸工場氷見製造所において、液晶テレビ用位相差フィルムの新ラインが稼働開始した。第6系列目となる新ラインの生産能力は2,400m2/年で、これにより、同フィルムの生産能力は11,900m2/年となった。

 位相差フィルムは、液晶テレビの視野角(*)を広げるために必要な部材で、液晶テレビの画像品質向上に欠かせない。日本ゼオンの位相差フィルムは高透明性、低複屈折、低波長分散、低光弾性などの優れた光学特性を有するとともに、低吸湿性、高耐熱性などの優れた寸法安定性を有している。近年の、テレビサイズの大型化や4K8Kテレビに代表される高精細化の進展にともない、光学特性と寸法安定性に優れる日本ゼオンの位相差フィルムへの需要が高まっており、今回の増強はそれに対応したもの。

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