国際協力機構(JICA)、べトナム向け円借款調印、下水道・排水システムの整備を通じた公衆衛生環境の改善を支援

 国際協力機構(JICA)は、8月30日、ハノイでベトナム政府との間で、「ビエンホア市下水排水処理施設事業(第1ステージ)」を対象として247億円を限度とする円借款貸付契約(Loan Agreement: L/A)に調印した。

 同事業は、ベトナム南部ドンナイ省ビエンホア市において、下水処理場を含む下水・排水システムを整備することにより、同市の下水道普及率の向上及びホーチミン市等の水道水源となるドンナイ川、ビエンホア市内の中小河川・水路の水質改善を図り、もってビエンホア市の公衆衛生環境の改善に資するもの。

 ドンナイ省は、200社以上の日本企業が進出するなど工業化が目覚ましい地域。しかし、下水道が未整備のため、省都ビエンホア市で発生する下水は、ベトナム最大都市であるホーチミン市の水道水源となるドンナイ川へ未処理のまま放流されている。また、ビエンホア市内を流れる河川・水路の水質も未処理下水と同等程度であり、排水システムも未整備であることから、洪水発生時には不衛生な水が溢れ、悪臭や蚊・蠅の発生など公衆衛生上の問題を引き起こしている。このような状況の下、ビエンホア市における下水・排水システムを早急に整備する必要があり、同事業を実施する。

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