韓国の建設機械、2017年上期生産は20.4%増の4万6,741台、ショベルは国内、輸出とも高い伸び率

 韓国の建設機械工業会が発表した2017年上期(1~6月)の建設機械生産台数は、前年同期比20.4%増の4万6,741台となった。うち国内販売は同23.7%増の1万6,737台、輸出は同18.9%増の3万370台となった。ここ数年、減少を続けてきた韓国建機業界だが、油圧ショベル、フォークリフトとも回復してきた。

 韓国の建設機械2017年6月と上半期データ

 油圧ショベルの生産は、前年同期比28.4%増の2万865台、うち国内は同36.2%増の5,938台、輸出は同28.3%増の1万4,216台。フォークリフトの生産は同14.6%増の2万2,359台、うち国内は同15.7%増の9,607台、輸出は同12.7%増の1万3,751台となった。

 韓国建機業界は、斗山インフラコア、現代建設機械、ボルボCEが3大メーカー。主力市場である中国需要の急回復とともに、需要規模が小さいとはいえ内需がプラスを維持していることもあり、各社の中期計画は強気となっているようだ。

■斗山インフラコアは中国、インドでシェアアップ

 斗山は中国でのシェアを引き上げているほか、インドでもTATA-HITACHIに次いで2位に躍り出ているといわれる。2017年上半期の中国ショベル市場でのシェアは16年の7.4%(4,649台)から8.6%(6,095台)に上がった。同社では、16年の6万3,000台に対し、17年は9万5,000~10万台と予想していたが、上半期の好調な業績を反映して、17年通期の見通しを11万台に修正。フォークリフトでは独KIONグループに長期供給契約を結ぶなど、既定路線だが海外展開を加速させている。また、スキッドステアローダの斗山ボブキャット(Doosan Bobcat)は、コンパクトビジネスの長期的な成長状態を積極的に追求する予定。今後、建設機械分野の新市場への進出や、非建設分野のコンパクトな事業での新たなビジネスチャンスの追求を進める予定だ。

■現代建設機械、CNHiにミニショベルを上期2,200台供給  

 今年4月から分社化した現代建設機械は、今年5月の国内シェアがトップに立ったとされるほか、昨年結んだCNHiとの戦略的提携により、17年上期はミニショベル2,200台を輸出するなど幸先良いスタートを切った。CNHiとの提携では、2021年までに5,000億ウォンの売上予想している。また最近、米国でフォークリフト285台、オセアニアで中型ショベルなど145台を相次いで受注するといったニュースもある。

 9月には欧州地域統合新社屋がベルギーに完成するのを機に欧州地域での売上高拡大に期待がかかっており、欧州地域の売上高を前年比10%増の3,800億ウォンまで引き上げる計画といわれている。同社では、国内市場での躍進と新興市場での確固たる地位をもとに、欧州、北米、大洋州など先進市場でも販売量を増やしていく。

 現代建設機械は、2021年までに6,600億ウォンを投資して性能、品質、サービスが新興市場だけでなく、先進国市場でもトップレベルで認められるようにする計画で、2023年までに売上高7兆ウォンを達成し、グローバルTop 5に躍進することを目指している。