CKDは8月9日、中国・無錫市の生産子会社「喜開理(中国)有限公司」(江蘇省無錫市)に総額約30億円を投じて空気圧機器などを増産する新工場棟を建設し、2018年12月に稼働すると発表した。中国では人件費上昇により工場自動化のニーズが高まっているほか、電気自動車(EV)の生産本格化やスマートフォンの増産が見込まれるため、生産能力増が必要と判断した。
新工場棟は2階建てで延床面積は2万7,000㎡。建設費は約22億5,000万円。空気圧機器・流体制御機器や薬品包装機・3次元ハンダ検査装置など同子会社の機器・自動装置製品全般を増産、中国では初となる電動シリンダーも生産し、中国での工場の自動化需要に対応する。年産能力は現状の70億円強から、新工場棟のフル稼働時に1・8倍の年130億円になる見込み。空気圧機器のほか、半導体製造装置などで使われる流体制御機器、工程そのものを自動化する薬品包装機や3次元はんだ印刷検査機などを増産する。
新工場棟により喜開理(中国)の開発機能も強化する。開発担当者を現状の10人から25人に増やし、現地仕様の自動装置などを開発する。
<CKDの中国展開>
1992年7月:中国無錫市に合弁会社として「無錫喜開理気動工業有限公司」設立。
2003年1月:中国無錫市に「喜開理(中国)有限公司」設立。
2004年8月:喜開理(中国)有限公司と無錫喜開理気動工業有限公司を統合。
2013年10月:中国無錫市に喜開理(中国)有限公司新工場を竣工。
なお、喜開理(中国)有限公司は、資本金は373,582千人民元(2017年3月末)で、CKDの特定子会社(提出会社に対し、売上高の総額又は仕入高の総額が10%以上、純資産額が30%以上、もしくは資本金の額又は出資の額が10%以上の子会社を指す)。グローバル商品の戦略的供給基地としており、中国市場だけでなく世界市場向けに、コスト競争力のある製品をスピーディに供給する。