中国の河鋼石鋼、KYBに高圧油圧シリンダロッド用鋼材納入

■中国地区の独占供給を実現

 7月26日の霧雨の中、河鋼集団石鋼公司の400トン余りの某銘柄の高圧油圧シリンダロッド用鋼材を積んだ列車はゆっくりと駅を離れていった。これは河鋼石鋼がKYB社(凱迩必液圧工業(鎮江)有限公司)のために納入するハイエンド製品である。現在までに、河鋼石鋼は累計で約2万3,000トンの高圧油圧シリンダロッド用鋼材をすでに納入しており、日本の輸入材料代替に成功した中国地区の独占供給企業となっている。

(2017 年8月3日CHPSA WEB サイト、出所:長江網より要訳)

 KYB社の生産する高圧油圧シリンダの品質と規模はすべて世界第1位にあり、KYB社は日本以外には北米、欧州、東南アジア等に工場と合弁会社を持っている。KYB社は、中国における工場設立当初、使用鋼材はすべて日本からの輸入であったが、その後「高圧油圧シリンダ材料の本土化」を打ち出した。

 河鋼石鋼は「技術引領銷售」(技術で販売を導く意味)の理念を推し出し、積極的にハイエンドユーザと共に製品開発のプラットホーム建設を進め、販売、技術と研究開発要員を励まして、重点ユーザーと目標品種を中心にハイエンド製品の開発を進めた。「技術販売チーム」による「差別化技術販売」を実施し、「保母式」技術サービスを提供して、製品品質のアップグレードと改善をユーザーの技術要員と一緒に、ハイエンド製品市場を占有する計画案を研究した。

 このような背景のもと、このチャンスをとらえて、河鋼石鋼はユーザーと何度も、各方面にわたる技術交流を行い、ユーザーに高圧油圧シリンダロッド用鋼材HHA43C プロジェクの共同開発を促して、河鋼石鋼の技術、開発要員と日本の専門家が通力合作(力を合わせて物事に当たる意味)を実現させた。

 彼らは、精錬、溶滓形成(スラグ化)、ソフトブロー時間(中:軟吹時間)、放置時間(中:静置時間)、残留鋼の制御(中:剰鋼控制)等について数度の品質改善試験を行い、精錬工程のより最適化と改善を行った。さらに、混入物(中:挟雑物)による製品のメッキ不良率の変化について、長期間の現場追跡を行い、鋼の混入物問題を有効的に解決し、製品のメッキ不良率を著しく低減させ、開発当初の13.57%から現在は0.52%までに低減させた。このほか、この鋼材は、キャタピラー、日立建機等の世界の著名建機企業にも広く採用されている。

河鋼石鋼(河鋼集団石鋼公司)のWeb サイト

http://www.csggs.com/

KYB 公司(凱迩必液圧工業(鎮江)有限公司)のWeb サイト

http://www.xdddw.com/com/kxbyy/