伊藤忠商事、インドネシア石炭火力発電所建設プロジェクト契約を締結

 伊藤忠商事は7月31日、韓国の大手エンジニアリング会社Hyundai Engineering Co., Ltd.およびインドネシアの大手エンジニアリング会社PT. Truba Jaya Engineeringとコンソーシアムを組成、Kalselteng-2(カルセルテン2)石炭火力発電所(インドネシア、カリマンタン島南カリマンタン州、総発電容量200MW)のEPC(設計・調達・建設)契約をインドネシア国有電力会社(PLN社)との間で締結、工事着工に至ったと発表した。 契約額は約4億米ドルで、2020年の完工を予定している。

 プロジェクトは、カリマンタン島南カリマンタン州に位置する既設石炭火力発電所(1-4号機、65MW x 4基)に、新たに5、6号機を増設するもの。発電所の主要機器には、IHI製ボイラー及び富士電機製蒸気タービン発電機の日本製高効率発電機器を採用することにより、環境負荷の低減を実現する。

 日本企業による輸出を支援するため、PLN社には、日本製発電機器一式の購入資金として、国際協力銀行と三菱東京UFJ銀行による協調融資(約169億円及び約89百万米ドル)が提供され、三菱東京UFJ銀行による融資部分には日本貿易保険による保険が付保される。

 インドネシアでは、経済成長に伴い急増する電力需要に対応するため、35ギガワット*の電源を整備する「35ギガワット新規電源開発プログラム」を推進しており、同発電所も同電源開発計画の一つに位置付けられている。

 伊藤忠商事は、インドネシアで発電分野への取り組みを積極的に進めており、サルーラ地熱IPPプロジェクト等への投資を通じ、発電事業者として電力の安定供給に貢献していく。 加えて、同プロジェクトのような発電所建設EPCプロジェクトにも積極的に取り組み、質の高い発電所の建設を通じて、インドネシアなど世界各国の経済発展に寄与していく。

*2016年11月時点、インドネシアの総発電設備容量は約52ギガワット(出典:PLN資料 RUPTL2017-2026)

 ニュースリリース

<Kalselteng-2石炭火力発電所建設プロジェクト・概要>

納入先:インドネシア国有電力会社 PT. PLN(Persero)

建設地:インドネシア共和国 南カリマンタン州

発電方式:石炭火力発電

発電容量:200MW(100MW x 2基)

工期(予定):2017年 7月 建設着工、2020年 7月 5号機運転開始、2020年10月 6号機運転開始