日立造船、中国合弁会社の新工場が竣工

日立造船は5月17日、中船動力有限公司(中国江蘇省鎮江市)との中国合弁会社である鎮江中船日立造船机械有限公司(以下、鎮江中船日立造船)の新工場への移転が完了し、竣工したと発表した。

鎮江中船日立造船は、1998年に設立以来、江蘇省鎮江市潤州区において主として日立造船向けに舶用エンジンの部品を製造している。このほど潤州区内の区画整備に伴い、工場を移転することになった。今回の移転を契機に工場の敷地面積を3倍以上に拡大および設備の追加導入を図り、今後は中国市場向けの舶用エンジン部品をはじめとする金属製品や日立造船の舶用エンジン部品以外の金属製品を製造するなど業容拡大を図っていく。

<工場の概要>
1.会社名:鎮江中船日立造船机械有限公司
2.所在地:中国江蘇省鎮江市潤州区
3.製造品目:舶用エンジンの部品、産業機械用鋼構造物
4.面積:敷地面積4万m2(移転前1.2万m2)、建築面積1.6万m2(移転前0.8万m2)
5.主要設備:大型NC横中ぐり盤、50t天井クレーン、350t油圧プレス、NC切断機、ベンディングローラー 等
6.竣工:2017年5月17日

■日立造船の舶用エンジンおよび舶用SCRシステム事業について
1951年に、B&W型(現MAN Diesel&Turbo社)1号機を完成させて以来、累計生産3,000万馬力を超える豊富な製造経験を持っている。また、2016年1月からスタートした国際的なNOx3次規制(※)に対応するため、日立造船は排ガス除去装置である舶用SCRシステムの販売を行っており、今年2月には舶用SCRシステムを初受注している。今後も新工場を活用し、舶用エンジンの受注拡大に対応していく。

※NOx3次規制:IMO(International Maritime Organization:国際海事機関)が定める船舶航行時のNOx排出量削減に関する第三次規制で、第一次規制前から80%の削減が求められる。