日産化学工業は5月10日、動物用医薬品原薬 フルララネルの生産拠点を追加し、2017 年3月より2カ所の外部委託先で製造を開始したと発表した。
フルララネルは、メルク社(米国)のアニマルヘルス事業部門である MSD Animal Health 社が販売する動物用医薬品「ブラベクト」の有効成分。「ブラベクト」はペット用外部寄生虫薬で、ノミ、マダニの主要種に対し即効性に優れ、さらに、通常 1カ月毎に投薬する既存製品よりも殺虫効果の持続性が長く、一度の投与により 12 週間にわたって持続するという優れた特長を有している。チュアブルタブレット(経口投与製剤)が、2014 年に EU(欧州連合)と米国などで発売され、現在は日本を含め 80カ国以上で販売されている。また、2016年には、イヌに限定されていたチュアブルタブレットに加え、ネコおよびイヌを対象としたスポットオン(経皮吸収剤)製品の販売が欧米で開始された。
今後も伸長が見込まれる「ブラベクト」の需要に応えるため、フルララネルの生産体制を強化し安定供給に努めていくとしている。
<MSD Animal Health 社>
MSD Animal Health 社(本社:米国ニュージャージー州)は、125 年間健康管理で世界をリードしている Merck & Co., Inc.(メルク)社のグローバルなアニマルヘルス事業部門であり、世界 150 ヵ国以上で、獣医師、農場経営者、ペットオーナー、官公庁などを対象に、多種多様な動物用医薬品、ワクチン、動物の健康管理に関する情報および各種サービスを提供している。