丸紅は3月24日、ジャマイカにおいてOld Harbour天然ガス焚き複合火力発電所の建設・運営事業に参画すると発表した。同事業は、丸紅が40%出資するジャマイカの電力会社であるJamaica Public Service Company Limited(以下JPS社)が現在運営する重油焚き発電所を、高効率で環境負荷が小さい天然ガス焚き複合火力発電所で代替するもの。
同事業の建設・運営は、丸紅がJPS社、Korea East-West Power Co., Ltd.(以下EWP社)と共に設立したSouth Jamaica Power Company Ltd.(以下SJPC社)が行い、SJPC社への丸紅の出資比率は、JPS社を通じた間接出資も含め45%となる。また、総事業費約3億3,000万ドルのうち2億ドル以上をジャマイカの銀行が主導するプロジェクトファイナンスにより調達するが、これはジャマイカにとって過去最大規模となる。
ジャマイカでは、石油系燃料に過度に依存したエネルギー構成から脱却し、電力料金を安定させることが最重要課題の一つであり、同事業は、それを解決する国家的なプロジェクトと位置付けられている。LNGを利用した発電所の新設はジャマイカにとって初めてであり、またカリブ諸国でも近年例を見ないもの。
丸紅は、全世界で展開する電力事業の知見・経験を活かし、JPS社やSJPC社を通じジャマイカで電力の安定供給を行うことで、同国の発展に貢献していくとしている。
<案件概要>
案件名:Old Harbour天然ガス焚き複合火力発電案件
事業概要:JPS社との20年間の長期売電契約に基づく、天然ガス焚き複合火力発電所の建設・運営
所在地:ジャマイカSt.Catherine行政区Old Harbour
発電容量: 194MW
総事業費: 約3億3千万ドル
事業会社: South Jamaica Power Company Ltd.
持分構成: JPS社50%、丸紅25%(※45%)、EWP社25%(※45%)※JPS社経由の間接投資を含めたもの。
商業運転開始: 2019年5月(予定)