日立製作所は3月2日、カンボジアの首都プノンペン市に、昇降機の販売・サービスを主な事業とする合弁会社Hitachi Elevator (Cambodia) Co., Ltd.(Managing Director: Sakchai Worrasangasilpa/以下、日立エレベーターカンボジア社)を設立したと発表した。日立エレベーターカンボジア社は、日立とタイにおける日立の昇降機事業の現地法人Siam Hitachi Elevator Co., Ltd.(サイアム日立エレベーター社)と、カンボジアのCMED社との合弁会社。日立エレベーターカンボジア社は、日立と日立ビルシステムが2017年1月にタイに設立したアジアトレーニングセンターで技術者を育成し、カンボジアに高品質で安全な製品・サービスを提供し、豊かで心地よい生活環境の実現に貢献する。
カンボジアでは現在、国の発展に欠かせない道路や電気など、インフラの普及が急速に進んでおり、2020年までのGDP成長率は年間7%以上と予測されている。また、製造業や不動産分野を中心とした海外からの投資も活発で、都市部における昇降機の需要も年率10%を超える高い伸びが期待されている。
カンボジアにおいて日立は、1982年にエスカレーターを納入して以来、サイアム日立エレベーター社を窓口として、2014年にはカンボジア最大級の病院Royal Phnom Penh Hospitalにエレベーター・エスカレーターを納入するなど、高品質な昇降機の販売・据付・保守サービスを提供してきた。
カンボジアの昇降機の年間需要は2015年に約500台と小規模だったが、製造業や不動産分野を中心に海外からの投資が活発で、2020年には年間約900台と1.8倍に需要が拡大すると予想されている。日立はカンボジアでのシェアは1%にとどまるが、早期に10%以上に引き上げ、アジアにおける昇降機事業の拡大を加速させる。
<日立エレベーターカンボジア社の概要>
社名:Hitachi Elevator (Cambodia) Co., Ltd.
代表者:Sakchai Worrasangasilpa (Managing Director)
本社所在地:カンボジア プノンペン市
設立年月:2016年7月
事業概要:昇降機の販売、据付、保全
<サイアム日立エレベーター社の概要>
社名:Siam-Hitachi Elevator Co., Ltd.
代表者:大石 達郎(President)
所在地:タイ バンコク
設立年月:1991年11月
事業概要:昇降機の販売、製造、据付、保全
<CMED社の概要>
社名:CMED Group Co.,Ltd.
代表者:Chea Huy (CEO)
所在地:カンボジア プノンペン市
設立年月:2013年11月
事業概要:建築設計。二輪車、自動車、トラック、搬送機、昇降機、重機等の販売・保守。ガス関連事業。キッチン事業