竹の建材製造のバンブーマテリアル(熊本県南関町)は23億円を投じて同町に総事業費45億円をで新工場を建設、12月から建材の量産を始めると発表した。2年後に約120人を雇用する計画。竹の調達、建材製造、発電までを手がけて2019年3月期に建材販売で売上高31億円を目指す。放置竹林の整備にもつながる全国でも珍しい取り組み。
県内外の47社が共同出資した竹の伐採・収集会社を通じて、南関町や御船町、福岡県八女市、大分県日田市などから年間6万トンの竹のチップなどを調達。伐採を担う協力会社も募り、タケノコ農家などからも買い取る。
マテリアル社は接着剤を混ぜた竹をプレス機で圧縮成形する製法を採用し、竹の強度を引き出した床材の曲げ強さは日本工業規格(JIS)基準値の1.7倍になるという。建材の8割は大手建材商社に供給し、住宅会社のシアーズホーム(熊本市)も自社物件に使う。利用できない竹を使ったバイオマス発電で自社工場の電力を賄う発電事業会社も設立する。