IHI、GEベルノバとの共同開発で、F型ガスタービン条件下におけるアンモニア100%燃焼を実証

IHIは3月18日、GEベルノバと共同で、実機サイズの燃焼器を用いた大型燃焼試験において、アンモニア100%燃焼の実証に成功したと発表した。GEベルノバのF型ガスタービンのフルロード運転に相当する圧力・温度・流量条件を再現した環境下での成果で、発電分野における脱炭素化に向けた重要なマイルストーンとなる。

今回の試験は、IHIが保有する専用試験設備において実施され、実機スケールの燃焼器を用いて、ガスタービンの実運用条件を忠実に再現した点が特徴。試験で確認された排出レベルは、2030年までにアンモニア専焼ガスタービンの実用化を目指す両社の開発ロードマップに沿ったものとなった。

アンモニアは燃焼時にCO₂を排出しない特性を持ち、火力発電の脱炭素化を実現する有力なエネルギーキャリアとして注目されている。今回の成果は、既存の大型ガスタービン技術と組み合わせることで、電力分野の低炭素化・ゼロエミッション化を加速させる可能性を示した。

IHIの小澤典明常務執行役員(資源・エネルギー・環境事業領域長)は、「実物大のF型ガスタービンにおけるアンモニア100%燃焼の成功は大きなマイルストーンであり、電力業界の脱炭素化ロードマップを後押しするもの」とコメント。2024年の共同開発契約締結以降、両社の連携が加速していることを強調した。

また、GEベルノバのジェレミー・ウェザビー(カーボンソリューションズ責任者)は、「本成果は低炭素エネルギーの実現に向けた重要な一歩であり、アンモニアの可能性を示すもの」と述べ、今後もIHIとの協業を通じて開発を推進する方針を示した。

両社は今後、複数の実機スケール試作燃焼器を用いた試験を継続し、燃焼安定性や排出特性のさらなる改善を図る。アンモニアバリューチェーンの構築と合わせ、商用化に向けた技術確立を進めていく考え。

■プロジェクト概要
事業名:アンモニア100%燃焼ガスタービン開発プロジェクト
実施主体:IHI、GEベルノバ
内容:実機サイズ燃焼器を用いたアンモニア専焼燃焼試験
試験条件:F型ガスタービンのフルロード相当(圧力・温度・流量)
成果:アンモニア100%燃焼を実証、排出レベルは開発ロードマップに整合
目的:発電分野におけるCO₂排出削減・脱炭素化の推進
今後計画:複数の実機スケール燃焼器による試験継続、2030年実用化を目指す

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