ヒアブ(Hiab)2026年2月12日
ヒアブは2月12日、2025年12月期の通期決算を発表した。貿易摩擦の激化など不透明な市場環境が続く中、売上高は減少したものの、採算改善により比較可能営業利益率は13.7%と過去最高を更新。サービス事業も過去最高業績を記録し、キャッシュ創出も引き続き堅調だった。
■2025年通期業績
2025年通期の受注高は14億8,100万ユーロ(前年15億900万ユーロ)で前年比2%減。為替影響を除く実質ベースでは横ばいだった。期末受注残は5億3,400万ユーロ(前期末6億4,800万ユーロ)。
売上高は15億5,600万ユーロ(同16億4,700万ユーロ)で6%減。実質ベースでは4%減となった。売上構成は機器(Equipment)が70%(72%)、サービス(Services)が30%(28%)。エコ・ポートフォリオ売上は5億7,200万ユーロ(4億7,600万ユーロ)と20%増加し、売上比率は37%(29%)へ拡大した。
EBITAは2億1,100万ユーロ(2億2,000万ユーロ)、営業利益は2億800万ユーロ(2億1,700万ユーロ)。比較可能営業利益は2億1,300万ユーロ(2億1,700万ユーロ)で2%減となったが、売上高営業利益率は13.7%(13.2%)へ上昇し過去最高を更新した。期中純利益は1億5,100万ユーロ(1億5,500万ユーロ)、1株当たり利益は2.34ユーロ(2.40ユーロ)。
営業活動によるキャッシュフロー(金融費用・税金前)は3億800万ユーロ(5億8,200万ユーロ)。ROCE(使用資本利益率)は30.8%(28.2%)へ改善した。
■第4四半期業績
第4四半期の受注高は3億7,500万ユーロ(4億1,400万ユーロ)で9%減。売上高は3億9,600万ユーロ(4億1,200万ユーロ)で4%減となった。比較可能営業利益は4,700万ユーロ(4,100万ユーロ)で15%増、営業利益率は11.9%(9.9%)に改善した。
■単独上場企業として新章
同社は2025年4月1日付でナスダック・ヘルシンキ(Nasdaq Helsinki)に上場。3月26日の株主総会決議によりカーゴテック(Cargotec)から社名変更し、単独上場企業として新たなスタートを切った。7月末には旧カーゴテック傘下のマックグレガー(MacGregor)事業の売却を完了している。
2025年からの報告セグメントは「機器」と「サービス」の2区分体制へ移行。
機器はローダークレーン、林業・リサイクルクレーン、車載フォークリフト、デマウンタブル、テールリフトなどの新車販売はサービスはスペアパーツ、保守、アクセサリー、据付、デジタルサービス、再生機などを含む。
■地域動向と事業概況
2025年初は堅調な受注でスタートしたが、貿易摩擦の激化が特に米州に影響。米国の配送機器市場は低迷局面にあり、同地域の受注は14%減。一方、EMEAは8%増、APACは10%増と回復基調が見られた。
売上減少は主に米国配送機器事業の落ち込みによるものだが、粗利率改善と固定費削減により収益性を向上させた。サービス事業はスペアパーツや保守契約などのリカーリング収益が拡大し、比較可能営業利益は1億900万ユーロ(9,900万ユーロ)と過去最高を記録。重要な「プロケア(ProCare)」契約件数は2万5,000件超と前年比25%以上増加した。
また、ブラジル市場強化に向けてINGクレーンズ(ING Cranes)を買収し、既存のARGOSプラットフォームを補完。取引は2026年初めに完了している。
■2026年見通しと組織再編
2026年の比較可能営業利益率は13.0%超(2025年は13.7%)を見込む。市場環境は依然として不透明であることから、2026年に向けて年間2,000万ユーロ規模のコスト削減プログラムを計画している。
さらに2026年1月には、現行6部門体制を3事業領域へ再編する方針を発表。組織の簡素化とスケーラビリティ向上、顧客志向の強化を図る。新体制は2026年第2四半期中の発効を予定している。
スコット・フィリップス(Scott Phillips)社長兼CEOは「単独上場企業として歴史的な一年となった。売上は減少したが、収益性は改善し、強力なキャッシュフローを創出できた」と総括した。
ヒアブは道路輸送向け荷役機器のスマートかつ持続可能なソリューションを提供するグローバル企業。世界100カ国超に展開し、2025年売上高は約16億ユーロ、従業員数は約4,000人。ナスダック・ヘルシンキ上場(証券コード:HIAB)。
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