バルメット、25年決算はEBITAマージン11.9%に改善、「Lead the Way」戦略が初成果

バルメット(Valmet):2026年2月6日

バルメット(Valmet)が2月6日に発表した2025年12月期通期決算(1~12月)は、売上高が前年並みを維持する中、営業モデル刷新によるコスト削減効果が寄与し、比較EBITAマージンが11.9%へと改善した。第4四半期(10~12月)は同マージンが過去最高の13.3%に達し、収益性の向上が鮮明となった。

■10~12月期:EBITAマージン過去最高の13.3%

第4四半期の受注高は12億8,100万ユーロ(前年同期24億6,300万ユーロ)と48%減(有機ベース46%減)。前年同期に10億ユーロ超の大型パルプ工場案件を計上していた反動が主因。

売上高は14億7,700万ユーロ(同15億2,800万ユーロ)と前年並み。比較EBITAは1億9,600万ユーロ(同1億9,200万ユーロ)で横ばいながら、営業モデル刷新に伴うコスト削減効果により、比較EBITAマージンは13.3%(同12.6%)へ上昇した。

EPSは0.57ユーロ(同0.53ユーロ)、調整後EPSは0.64ユーロ(同0.60ユーロ)と増益。販管費(SG&A)の低減が寄与した。

■通期:売上横ばい、収益性改善

2025年通期の受注高は52億1,600万ユーロ(同58億3,700万ユーロ)で11%減(有機ベース9%減)。売上高は51億9,700万ユーロ(同53億5,900万ユーロ)と前年水準を維持した。

比較EBITAは6億2,000万ユーロ(同6億900万ユーロ)。比較EBITAマージンは11.9%(同11.4%)に改善。EPSは1.52ユーロ(同1.52ユーロ)、調整後EPSは1.82ユーロ(同1.93ユーロ)。営業活動によるキャッシュフローは5億8,100万ユーロ(同5億5,400万ユーロ)と堅調だった。

取締役会は1株当たり1.35ユーロ(純利益の89%相当)の配当を提案。前年と同額で、2回に分けて支払う予定。

■セグメント別動向

プロセス・パフォーマンス・ソリューションズ(Process Performance Solutions)は、第4四半期マージン21.9%、通期19.6%と高収益を維持。
バイオマテリアル・ソリューションズ・アンド・サービス(Biomaterial Solutions and Services)は、第4四半期11.6%、通期10.3%と安定的な水準を確保した。

第4四半期の受注は前年の大型案件の反動で減少したが、ベルリンで過去最大のエネルギー関連案件を獲得するなど、戦略的に重要な案件を積み上げた。受注残は43億ユーロで、このうち約31億ユーロが2026年売上に転換する見込み。

■セバーン買収でフロー制御強化

第4四半期にはセバーン・グループ(Severn Group)の買収を発表。高難度用途向けバルブ技術や強固な顧客基盤を取り込み、フローコントロール事業基盤を強化する。従来のバイオマテリアル中核領域を超えた成長を狙う。

また、戦略「リード・ザ・ウェイ(Lead the Way)」の下、事業の選択と集中、シンプルな組織体制、ライフサイクル型アプローチ、グローバル・サプライ部門新設などを推進。2030年までに1億ユーロの構造的コスト削減を目指す。

■2026年見通し

2026年の業績見通しは、売上高が2025年並み(51億9,700万ユーロ)、比較EBITAは前年並みか増加を予想。

短期市場見通し(1~6月)では、プロセス・パフォーマンス分野は第4四半期に軟化したが、上期中に安定化し緩やかな回復を見込む。一方、バイオマテリアル関連は世界経済の不透明感が続き、設備稼働率や投資判断に影響し、当面は軟調が続く見通し。

トーマス・ヒナースコフ社長兼CEO(Thomas Hinnerskov)は「『Lead the Way』戦略のもとでの早期かつ大胆な経営判断が、市場減速局面に先んじて成果をもたらした。セバーン買収と併せ、顧客と株主に長期的価値を創出する体制を強化する」とコメントした。

バルメットはフィンランド・エスポー(Espoo)に本社を置き、約40カ国で事業を展開。従業員数は約1万8,500人。2025年売上高は約52億ユーロ。ナスダック・ヘルシンキ(Nasdaq Helsinki)に上場している。

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