・120億円投資で2029年稼働へ
UACJ(東京都港区)は2月13日、鋳鍛製作所(栃木県小山市)に国内最大級となるリング材製造設備を新設し、航空宇宙・防衛向けリング材の生産能力を増強すると発表した。投資額は約120億円で、2029年中の稼働開始を予定している。
今回導入する設備は、高効率なリング圧延機を中核とする最新鋭の製造ラインで、高強度アルミニウム合金リング鍛造品の生産効率向上を図る。これにより、従来最大3.6メートルだった製造可能リング径は5メートル以上へと拡大し、大型ロケットや宇宙関連機器向け部材への対応力を高める。
近年、H3ロケットをはじめとする宇宙分野では打ち上げ需要の増加が見込まれている。UACJは第4次中期経営計画において、航空宇宙・防衛装備品などの「先端分野へのサプライチェーン安定化」を重点活動分野に位置付けており、今回の設備投資はその具体策の一つとなる。
本件は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が公募した技術開発テーマ「高頻度打上げに資するロケット製造プロセスの刷新」に採択された取り組みの一環で、宇宙戦略基金の補助を受けて実施する。リング圧延による高強度アルミニウム合金リング鍛造品の効率的製造技術を確立し、当該技術を実装した設備として2029年中の本格稼働を目指す。
同社は長期経営ビジョン「UACJ VISION 2030」で新領域の創出・拡大を掲げ、長期的には「素材+α」の付加価値提供企業への進化を目標としている。航空宇宙・防衛分野での供給体制強化を通じ、日本の宇宙産業の発展への貢献を図る考え。
<プロジェクト概要>
内容:リング材製造設備、付帯設備
所在地:UACJ鋳鍛製作所内(栃木県小山市大字土塔560番地)
投資額:約120億円
稼働開始時期:2029年中
<会社概要>
株式会社UACJは、グローバルに展開するアルミニウム総合メーカー。飲料缶、自動車、IT機器、空調、航空宇宙・防衛など幅広い分野に板、箔、押出、鋳鍛、加工製品を供給する。2025年3月期の連結売上高は9,988億円、グループ従業員数は約10,200人。
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