・風力発電所向け包括揚重ソリューションを構築
中联重科(Zoomlion Heavy Industry Science & Technology、湖南省長沙市) :2026年2月3日
中联重科(Zoomlion)は2月3日、中国・常徳にある常徳タワークレーンインテリジェント工場で、世界最高・最大となる風力発電用タワークレーン「LW3600-240NB」を発表した。最大揚程は241メートル超、最大吊上げ能力は240トンに達し、約80階建てビルの高さまで小型車約200台分を持ち上げる能力に相当する。高塔・大容量化が進む風力発電分野における大型揚重の新たなブレークスルーとなる。
■世界最高・最大機が登場、風力向け揚重で新たな高み
発表当日は、風力発電、エネルギー、建設、揚重、風力発電所設計など各分野の有力企業代表や技術専門家が集結。中联重科副総裁兼建設揚重機械事業部総経理の黄建兵氏ら経営陣が出席した。
午前11時8分、現場の号令とともに300トンのカウンターウエートを地上から遠隔操作で吊り上げ、LW3600-240NBの初吊りを成功裏に完了。世界最高・最大の風力発電用タワークレーンの実力を実演した。
同機は、超高塔・大容量単機風車市場向けに専用開発したヘビーデューティー型揚重設備で、「卓越した揚重性能」「小さな設置面積」「低い地耐力要件」「高い耐風性能」「業界トップクラスの作業効率」「迅速な設置・移設」の6つの強みを持つ。
最大揚程は241メートル超、最大吊上げ能力240トンを実現しながら、必要な設置スペースは35メートル×55メートル、地耐力は0.18MPaと低水準に抑えた。単機容量の大型化、用地制約の厳格化、揚重性能高度化といった市場ニーズに応える仕様となっている。さらに橋梁、一般建築、原子力、火力、化学プラントなど多様な揚重シーンにも対応可能だ。
■安全技術体系を確立、10級風にも対応
中联重科は風力発電用タワークレーン分野で業界をリードしてきた。2021年には初の風力用タワークレーンをラインオフし、当時世界最大の風力向け起伏式ジブタワークレーンを投入。2025年には世界最高機「LW2800A-200NA」を発表している。今回のLW3600-240NBは、それを上回る高さと能力を備え、揚程、技術水準、安全基準の各面で新記録を打ち立てた。
安全面では、独自の風力用タワークレーン安全技術体系を構築。低負荷率設計により安定性と安全性を高めたほか、円形ほぞ構造の高強度鍛造クランプリング接続を採用し、耐風性能を向上、最大風力10級に耐える構造とした。さらにデュアルシリンダー同期ジャッキアップ技術で昇塔時の安全性を倍増。ETIデジタルインテリジェント制御技術により全工程をスマート管理し、タワークレーンのライフサイクル全体で安全を確保する。
■10MW超級風車に対応、包括ソリューションを提案
今回の発表では、超大型風車およびハイブリッドタワー型の超高・大容量風車向けに、風力発電所全体をカバーするタワークレーン包括ソリューションも提案した。製品の組み合わせやベースフレームの共有化により、効率的なライン作業方式を構築。単機容量10MW以上、ハブ中心高さ200メートル以上の風車にも容易に対応できるという。
あわせて行われた戦略提携調印式では、中联重科と主要タワーメーカー、揚重分野のリーディング企業が三者協力協定を締結。風力揚重工事における新たな標準と施工パラダイムの確立を目指し、単発型の技術突破からサプライチェーン連携型の協業体制への転換を推進する。風力発電産業の高品質・持続可能な発展を後押しし、中国の「カーボンピークアウト・カーボンニュートラル目標」の実現にも貢献する方針だ。
中联重科は建設用揚重機械分野で70年の実績を持つ。顧客ニーズを起点に、「ハイエンド化、インテリジェント化、グリーン化」を軸とした技術革新と製品高度化を継続。世界記録級の“国之重器”を次々と投入し、グローバル市場で新たな業界ベンチマークを打ち立てている。
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