ファナックは1月26日、2026年3月期第3四半期(2025年4~12月)の連結決算を発表した。売上高は前年同期比6.5%増の6,233億1,200万円、営業利益は同15.6%増の1,277億400万円、経常利益は同14.2%増の1,593億1,900万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同13.7%増の1,168億6,200万円となった。1株当たり四半期純利益は125円23銭で、前年同期の109円39銭から増加した。
地政学リスクや米国政府による関税の影響、為替変動など不透明な要素が多い中、同社は研究開発から工場、セールス、サービス、事務まで全部門を挙げて拡販や経費削減に取り組んだ。その結果、増収増益を達成し、営業利益率は前年同期の18.9%から20.5%へと1.6ポイント改善した。
■ 事業部門別業績
事業部門別では、FA部門の売上高が前年同期比4.2%増の1,536億3,200万円となった。CNCシステムの主要顧客である工作機械業界において、欧州は低調で国内も横ばいに推移したものの、インドや中国で需要が旺盛だったことが寄与した。特に中国では設備投資に積極的な産業からの需要が堅調に推移した。
ロボット部門は同社の稼ぎ頭として好調を維持し、売上高は前年同期比11.1%増の2,692億4,100万円と大幅に増加した。国内では自動車関連向けが復調せず、一般産業向けも需要がまだら模様で売上が減少した。米州では関税による影響が懸念されたものの、前年同期並みを確保した。一方、中国ではEV関連向けや一般産業向けが好調に推移し、売上が大きく伸びた。
ロボマシン部門の売上高は前年同期比4.0%増の965億600万円となった。小型切削加工機のロボドリルは主にインドのIT関連市場で需要が増加し、ワイヤ放電加工機のロボカットは米州での需要増により売上が伸びた。一方、電動射出成形機のロボショットは米州で堅調だったものの、中国と台湾での需要減により売上が減少した。
サービス部門は「サービスファースト」の精神のもと、ITを活用した顧客体験の向上をグローバルに推進し、売上高は前年同期比1.5%増の1,039億3,300万円となった。
■ 地域別業績
地域別では、中国が前年同期比22.7%増と大幅に伸び、欧州も同21.3%増と好調だった。米州は同10.2%増、国内はほぼ横ばいの0.1%減となった。一方、アジア(中国以外)は同13.2%減と苦戦した。
■ 財政状態
財政状態については、資産合計が前年度末比865億3,400万円増の2兆235億6,500万円、純資産合計が同723億3,500万円増の1兆8,122億2,500万円となり、自己資本比率は88.7%と高い水準を維持している。
■ 2026年3月期通期の連結業績予想
2026年3月期通期の連結業績予想については、最新の状況および業績の動向を踏まえて修正した。売上高は前回予想比2.7%増の8,407億円、営業利益は同1.7%減の1,729億円、経常利益は同0.2%増の2,148億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同0.4%増の1,580億円を見込む。1株当たり当期純利益は169円32銭を予想している。前期比では売上高が5.5%増、営業利益が8.8%増、経常利益が9.2%増、純利益が7.1%増となる見通しで、売上高は過去最高だった2022年度以来の8,000億円超えとなる。
同社は2025年12月に開催された国際ロボット展で、動作性能や保守性が大幅に向上した次世代大型汎用ロボット、重量わずか11キログラムの軽量協働ロボット、新型塗装ロボットなどを出展し、大きな反響を得た。特にNVIDIAとの協業によるフィジカルAI技術の実演には世界中の自動車メーカーや企業から強い関心が寄せられ、展示後にはフィジカルAI関連で1,000台を超える受注を獲得したという。商談獲得件数は前回の1.4倍となり過去最高を記録した。
第2四半期末には1株当たり51円33銭の配当を実施した。期末配当については公表可能になった時点で速やかに開示する予定としている。
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