不二越、成長への投資を加速、26年度は設備投資220億円へ

・米国市場での「全商品拡販」を柱に据え、自動化需要を徹底捕捉

不二越は、2026年度(2025年12月~26年11月期)を成長へのギアを入れ替える年と位置づけ、積極的な経営施策を打ち出す。26年度の通期計画では、営業利益121億円(前年比23.8%増)を見込み、設備投資や海外展開を軸とした攻めの経営姿勢を鮮明にしている。1月23日、「2025年度決算説明資料・経営の取り組み」で明らかにした。

経営の最大テーマに掲げるのが、世界最大級の需要地である米国市場での拡販だ。同社はカリフォルニア北部のサンノゼとテキサス南部のダラスに新たな営業拠点を設けた。電機・電子関連企業が集積するサンノゼと、自動車産業の集積が進むダラスの2拠点を軸に、地域特性を踏まえた市場開拓を進める。北米では生産の国内回帰や人件費の上昇を背景に自動化ニーズが高まっており、小型ロボット「MZシリーズ」や切削工具「アクアREVOシリーズ」をはじめ、ロボットを中心とした全商品の販売拡大を図る。

こうした成長戦略を支えるため、26年度は設備投資を大幅に拡大する。25年度の99億円に対し、26年度は220億円と前年度比で2.2倍に引き上げる計画だ。積極投資を進める一方で、自己資本比率は52.9%(前年比1.4ポイント向上)を見込み、財務健全性を維持しながら持続的成長を目指す。

セグメント別では、ロボットと工具が成長の牽引役となる。ロボット事業は米州市場での受注拡大を背景に、売上高314億円(前年比24.4%増)を計画する。工具事業も堅調で、売上高365億円(同6.9%増)を見込む。一方、工作機械は一時的な需要調整を受け減収(同14.3%減)を想定するものの、価格適正化の継続により、機械工具セグメント全体では営業利益率7.3%(同1.5ポイント改善)を目指す。

市場環境では、為替が円高方向に振れる可能性(1ドル=145円想定)などの懸念材料もあるが、同社は収益構造の強化で対応する構えだ。ロボットなどの増産による操業度向上で34億円、継続的なコストダウンで13億円の増益効果を見込み、外部環境の変化を吸収する。業種別では、航空機や発電向けを中心に回復が緩やかに進む産業機械分野や、需要回復が見込まれる中国・欧州の建設機械分野を確実に捉え、収益の最大化を図る方針。

2025年度通期決算説明資料(2026年1月23日公開)