JFEエンジニアリング、廃棄物焼却炉向けに新圧力波ボイラークリーニング技術を採用

・水噴射併用の高効率システムに新型圧力波装置を組み込み、安定性と経済性を向上

JFEエンジニアリング(東京都千代田区)は1月20日、廃棄物焼却炉用ボイラークリーニングシステムの主要設備として、スイスのピーウエーブ(P-wave)社が保有する燃焼型圧力波ボイラークリーニング装置「パワー・ウェーブ・ジェネレーター(Power Wave Generators、PWG)」を正式採用したと発表した。2025年11月に日本国内での製造・販売ライセンスを取得しており、今後は同社グループが手掛ける廃棄物焼却施設を中心に国内展開を進める。

近年、廃棄物焼却施設は発電機能を併せ持つケースが増え、燃焼熱を回収するボイラーの性能が発電効率を左右する重要な要素となっている。一方で、焼却炉ボイラーの伝熱面にはばいじん(ダスト)が付着しやすく、熱効率低下の主因となることから、安定稼働と経済性確保のためには効果的なクリーニングが不可欠とされる。

従来主流だった蒸気式スートブロワに対し、近年は発電用蒸気を消費せず、ボイラー摩耗も抑えられる圧力波クリーニング装置の採用が拡大している。JFEエンジニアリングも長年にわたり高効率発電を支えるボイラークリーニング技術の開発に取り組んでおり、水噴射と圧力波を組み合わせた独自システムは、第50回優秀環境装置表彰で経済産業大臣賞を受賞している。

今回採用したPWGは、従来国内で多く用いられてきたメタンガスと酸素を燃料とする方式とは異なり、安価なプロパンガスと圧縮空気を使用する点が特徴だ。これにより運転コストを大幅に抑制できるほか、圧力波形成過程で爆発を伴わないため構造がシンプルで、単一機種で幅広い出力調整に対応できる。機器コストの低減に加え、多様なボイラーへの適用が可能となる。

JFEエンジニアリングは本装置について約1年間の実証運転を実施し、安定したクリーニング性能と優れた経済性を確認したことから、正式採用を決定した。今後は同社が確立した高効率ボイラークリーニングシステムの中核技術として位置付け、国内の廃棄物焼却施設への展開を進める。

同社は、最先端技術による廃棄物焼却施設の性能向上を通じて、脱炭素化と環境負荷低減を推進し、循環型社会の実現に貢献していく方針としている。

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