・バッテリ式e-PACKを新設定しクレーン作業時CO₂排出ゼロを実現
タダノは1月20日、最大つり上げ荷重70トンのラフテレーンクレーン「CREVO700 G5(型式:GR-700N)」と、新開発の「バッテリ式e-PACK」を、1月21日から日本市場向けに発売すると発表した。2050年カーボンネットゼロを見据えた環境対応と、つり上げ性能・安全性の向上を両立させた新モデルとして展開する。
同社は中期経営計画(2024~2026)で掲げる「Tadano Green Solutions」の一環として、環境配慮型製品の拡充を進めている。今回のCREVO700 G5では、クレーン作業時のCO₂排出ゼロを可能にするバッテリ式e-PACKを新たに開発し、対応仕様を設定した。e-PACKは別売りながら、本機の大きな特長の一つとなる。
バッテリ式e-PACKは、従来の有線式e-PACKを発展させ、車両後方に搭載可能なバッテリ駆動方式とした点が特徴だ。現場で外部電源を確保することなく、電動機駆動の油圧ポンプによりクレーン作業を行える。エンジン駆動時と比べ、年間約2万1,400キログラムのCO₂排出削減効果が見込まれ、低騒音化にも寄与する。搭載したまま現場内を移動できるため、作業性と利便性も向上した。
動力面では、EU Stage V対応の新世代ディーゼルエンジン「カミンズ QSL9-4C」を採用し、将来の排出ガス規制にも対応する。加えて、ブーム性能を最大限に引き出す新機構を導入した。ブーム伸縮は、強度域性能を重視した「伸縮モード1」と、安定域性能を重視した「伸縮モード2」の2方式を設定。作業条件に応じた使い分けにより、安定域性能では最大52%のつり上げ能力向上を実現する。
アウトリガ張出幅に応じて前方作業能力を最適化する「Smart Chart」も搭載し、e-PACK使用時には専用の「e-PACK性能」設定を適用。伸縮モードとの組み合わせにより、従来比で最大57%のつり上げ性能向上が可能としている。
安全面では、タダノビューシステムの最適化に加え、新開発の広角カメラを採用。視認範囲と人物検知範囲を拡大し、公道走行時の安全運転を支援する。また、電動張出・格納昇降ステップの採用により、キャブ昇降時の安全性も高めた。
販売価格は、GR-700Nのe-PACK仕様が税別1億400万円、e-PACKレス仕様が同1億300万円、バッテリ式e-PACK単体が同5,150万円。年間販売目標は120台としている。
タダノは1955年に日本初の油圧式トラッククレーンを発売して以来、クレーン分野のリーディングカンパニーとして事業を展開してきた。2023年には世界初のフル電動ラフテレーンクレーンを市場投入しており、今回のCREVO700 G5とバッテリ式e-PACKは、同社の電動化・脱炭素戦略を象徴する製品と位置付けられる。
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