■「投資牽引型経済」への転換を目指して
謹んで新年のお慶びを申し上げる。
2025年は、戦後営々と築かれてきた国際秩序が大きく揺らぐもとで、わが国を取り巻く政治・経済情勢の枠組みも変わり、大転換の年であった。こうしたなか、10月に発足した高市政権は、「危機管理投資」と「成長投資」による「強い経済」を目指して、一気呵成に取り組まれている。
今、われわれは将来世代に明るい未来を残せるか否かの岐路に立っている。企業自らがマインドセットを転換し、積極果敢に設備投資、研究開発投資、人的投資を拡大していくことが、かつてないほど重要となっている。経団連は、「投資牽引型経済」への転換に向けて先導的な役割を果たし、わが国経済の潜在成長力の強化に向け、次の主要政策分野に注力していく所存である。
第一は、絶え間ないイノベーションの創出を通じた「科学技術立国」の実現である。政府の掲げる「新技術立国」の具体化を図るべく、官民一体となって研究開発投資を拡大していく。あわせて、司令塔強化による政策の強力な推進を働きかけていく。
第二は、税・財政・社会保障の一体改革の推進である。政府が設置を表明した国民会議において、給付と負担のあり方を含めた議論が本格化することが期待される。経団連としても積極的に関与していく。
第三は、地域経済社会の活性化である。各地域での広域連携に向けた取り組みと連動しつつ、高市早苗内閣総理大臣の掲げる「地域未来戦略」のもとで実効性のある施策が展開されることが重要である。経団連としても、政府と連携しつつ、「新たな道州圏域構想」の実現を目指す。
第四は、労働改革である。労働移動の積極的な推進等を通じた生産性の向上を図りながら、賃金引き上げの力強いモメンタムの「さらなる定着」に取り組む。あわせて、働き手の健康確保を大前提に、柔軟で自律的な労働時間法制の見直し、とりわけ、裁量労働制の拡充の実現を政府に働きかけていく。
第五は、自由で開かれた国際経済秩序の維持・強化である。ルールに基づく公正な貿易投資環境の実現を目指してまいりたい。
第六は、安価で安定的なクリーンエネルギー供給の確保とグリーントランスフォーメーション(GX)の推進である。「第7次エネルギー基本計画」の具体化と実現に向けて、フォローアップを継続する。
第七は、持続的な成長に向けたコーポレートガバナンス改革である。企業が中長期的観点から自律的かつ主体的に成長投資を行うことのできる制度整備を働きかけていく。
また、成功裏に閉幕した2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)のレガシーを継承し、2027年国際園芸博覧会(GREEN×EXPO 2027)の成功に向けて、万全を期してまいりたい。
本年も官民連携を一層強固なものとしつつ、必要な政策の機動的かつ力強い推進を通じて、将来世代への責任を果たす所存である。民主導による「強い経済」の確立に向けて、皆さまのご理解とご協力をお願い申しあげる。
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