クボタは12月3日、子会社の平和管財の株式譲渡契約をALSOKと締結したと発表した。本譲渡により、クボタが保有する平和管財の発行済株式60%すべてがALSOKへ移転することとなる。
■事業再編による経営効率の最大化
今回の株式譲渡は、クボタが全社的に推進する経営資源の最適配分と事業ポートフォリオの再編戦略に基づくもの。
クボタグループは、コア事業である農業機械、建設機械、水環境ソリューション事業への経営資源の集中を最重要課題と位置付けている。
平和管財が担う建物・施設の管理運営事業は、クボタの主力機械事業との直接的なシナジーが限定的であると判断された。
非中核事業の切り離しを通じて、グループ全体の経営効率を高め、グローバル市場での成長に向けた投資余力を創出する狙いがある。
■株式譲渡の具体的な概要
譲渡契約の具体的な内容は以下の通り。
- 譲渡対象会社: 平和管財株式会社(クボタの連結子会社)
- 事業内容: 建物・施設の管理、警備、環境衛生管理等
- 譲渡先: ALSOK株式会社
- 譲渡株式: クボタが保有する平和管財の発行済株式の全て(60%)
- 契約締結日: 2025年12月3日
■今後のグループ戦略と見通し
本件がクボタの当期連結業績に与える影響は軽微である見通し。譲渡完了後、平和管財はクボタの連結範囲から除外される。
クボタは今後も、持続的な成長を実現するため、事業の見直しと並行して、スマート農業やカーボンニュートラル対応技術など、機械分野におけるイノベーション推進に継続して注力していく構え。