・「KSAS Marketplace」でYUIMEと連携、農業の労働力課題解決へ
クボタは12月4日、同社が提供する営農支援システム「KSAS(Kubota Smart Agri System)」の会員向けウェブサイト「KSAS Marketplace」に、人材インフラ企業YUIME(東京都港区)が提供する特定技能外国人材の派遣サービス紹介コンテンツの掲載を開始したと発表した。担い手不足が深刻化する国内農業現場において、安定的な労働力確保を支援する狙い。
これは「KSAS Marketplace」における人材支援を目的とした初のコンテンツ掲載。クボタは今後も外部パートナーとの連携を強化し、農業生産者が営農に不可欠な多様なサービスを一気通貫で利用できる環境を整える方針。
■連携の背景と目的
日本の農業現場では、担い手の減少と生産者の高齢化が急速に進行しており、年間を通じた安定した労働力の確保が大きな課題となっている。特に、作業量の季節変動が大きい農作物の生産においては、繁忙期に十分な人員を確保できるかどうかが生産量や品質に直結するため、労働力インフラの構築が不可欠。
クボタは、スマート農業技術による生産効率化に加え、経営の根幹をなす「人材確保」の側面からも生産者を支援するため、営農関連サービスを幅広く提供する「KSAS Marketplace」の機能拡充を進めてきた。
今回のYUIMEとの連携は、農業経営における最も重要な課題の一つ「人材確保」を支援することが目的。
■「特定技能人材派遣」サービスの概要
・「KSAS Marketplace」に新設されたコンテンツ「特定技能人材派遣」では、YUIMEが提供する特定技能外国人材の派遣サービスの詳細紹介と、利用に向けた申し込み手続きが可能。
・YUIMEは、季節・地域・作物に応じて全国の生産現場にフレキシブルに派遣する「産地間連携」という独自体制を構築。これにより、繁忙期の労働力確保を先駆的に実現し、一次産業の労働力インフラ企業として成長を続けている。
・生産者は同コンテンツから申し込みを行うことで、YUIMEから直接サービス内容の提案および契約手続きの案内を受けることができる仕組み。
■今後の展開
クボタは、今後も「KSAS Marketplace」を通じて営農関連サービスを順次拡大し、スマート農業技術と人材・サービスの両面から農業生産者の課題解決に貢献していく方針を示している。