・約87億円を投資しCMP向け需要増に対応
・半導体分野向け研磨材の需要増加を見据えた能力増強投資を実施
富士紡ホールディングス(東京都中央区)は11月28日、研磨材事業の成長を受け、子会社のフジボウ愛媛・壬生川工場(愛媛県西条市)で新たな設備投資を実施すると発表した。約87億円を投じ新建屋と製造ラインを増設し、生産能力を強化する。稼働開始は2028年度下期を予定している。
同社の研磨材事業は、半導体デバイス製造工程におけるCMP(Chemical Mechanical Polishing:化学的機械研磨)用途を中心に市場が拡大している。特にAI関連投資拡大に伴う半導体需要増を背景に、同用途で主に使用されるソフトパッド製品が堅調に伸びており、今後も中長期的な需要増加が見込まれている。
今回の設備投資によりCMP向けの供給体制を強化し、半導体シリコンウエハー、液晶ガラス、ハードディスク向けなど幅広い用途に対応する生産体制を整備。研磨材事業の拡大に繋げる方針。
同社は「需要動向に応じた供給能力の強化により、研磨材事業のさらなる成長を目指す」としている。
<新棟建設の概要>
会社名:フジボウ愛媛
所在地:愛媛県西条市大新田272(壬生川工場内)
投資総額:約87億円
投資内容:新建屋建設・製造ライン増設
対象製品:ソフトパッド(CMP用途・半導体関連)
稼働開始予定:2028年度下期