カゴメ、北海道千歳市に新工場建設へ

・国産トマト原料の安定供給体制を構築、2028年稼働予定

カゴメ(愛知県名古屋市)は11月27日、北海道千歳市に新工場の建設用地を取得したと発表した。新工場ではトマト一次加工品の製造を行い、国産加工用トマトを使用した飲料・食品の原料供給体制を強化する。

近年、「カゴメトマトジュースプレミアム」や通販専用商品「つぶより野菜」「日本のトマト」など、国産加工用トマトを使用した商品の需要が拡大している。しかし、気候変動による天候不順や高温障害、生産者の減少により、既存産地だけでは安定確保が困難な状況となっていた。

同社は新たな調達拠点として北海道での産地拡大に取り組んできたが、現在の一次加工拠点である那須工場(栃木県那須塩原市)への輸送には効率や環境負荷の面で課題があった。北海道に一次加工拠点を新設することで、これらの課題を解決し、産地近接型の加工体制を構築する。

北海道は広大な耕作地を有し、大型収穫機を活用した効率的な農業が可能なため、生産者にとっても作業負担の軽減や収穫効率向上のメリットがある。新工場の稼働により、輸送効率の向上と環境負荷の低減を図るとともに、“国産”や”北海道産”という価値を訴求した商品の販売拡大を推進する。
同社は本プロジェクトを通じて、国内トマト加工産業の持続的発展に貢献していく方針だ。

<新工場の概要>
工場名:カゴメ千歳工場(仮称)
建設予定地:北海道千歳市泉沢(千歳臨空工業団地)
敷地面積:32,613.78㎡
土地取得価格:約4億円
生産品目:トマトペースト、トマトピューレー
生産規模:約4〜6千トン/年の加工用トマトを一次加工
稼働時期:2028年を予定

ニュースリリース