ホンダトレーディングアルミニウム、熊本工場リノベーション始動

・CO₂排出量40%削減へ 地域連携で次世代型低炭素工場モデル構築

・熊本県大津町と立地協定を締結し、2028年4月から本格稼働予定。

ホンダトレーディング(東京都千代田区)の子会社、ホンダトレーディングアルミニウム(群馬県桐生市)は11月4日、熊本工場(熊本県菊池郡大津町)の環境対応型リノベーション計画を進めていると発表した。2025年10月24日には熊本県庁で同町と立地協定を締結し、地域連携による「Hondaグループ次世代型工場モデル」の構築に向けた取り組みが本格化した。

同計画は、2016年熊本地震からの復旧課題に加え、環境負荷低減や安定供給体制の強化を図るもの。耐震補強を施した新工場仕様への改修を進めつつ、最新の省エネ・環境技術を導入することで、自社算定比40%のCO₂排出量削減を目指す。操業開始は2028年4月を予定する。

■脱炭素・省エネ設備を順次導入

導入設備には、使用燃料のガス化(LNG化)、集塵設備の電動化、リジェネバーナー搭載型溶解炉など、高効率型環境対応設備を採用する。これにより、排出削減と同時に生産効率・エネルギー利用効率の向上を図る。

同社では、本設備群をHondaグループの次世代型低炭素工場の実証モデルと位置づけ、今後のグループ工場展開における技術指針となる役割も担うとしている。

■大津町・熊本県と連携し地域産業基盤の強化へ

計画推進にあたり、熊本県、大津町と協力体制を構築。2025年10月23日には工場敷地内で地鎮祭が行われ、その翌日に立地協定締結式が実施された。協定内容には、地元雇用創出、地域企業との協業推進、環境配慮型生産活動の実施などが盛り込まれ、地域とともに成長する拠点を目指す。

■コメント
ホンダトレーディングアルミニウム代表取締役社長の水口浩太郎氏は、「資源循環型社会に向けたアルミリサイクル事業の役割をさらに強化する。設備更新によりCO₂排出40%削減を実現し、安定供給と環境配慮の両立を図ることで、社会・顧客から選ばれる企業を目指す」と述べた。

<会社概要>
本社所在地:群馬県桐生市新里町板橋320-9
設立:1994年7月
資本金:9,000万円(2025年10月時点)
事業内容:アルミニウム二次合金の製造・販売

<プロジェクト概要>
工場所在地:熊本県菊池郡大津町大字平川1740-1
プロジェクト内容:工場リノベーション(耐震化・環境設備更新)
主な導入設備:LNG燃料設備/電動集塵機/リジェネバーナー付き溶解炉
CO₂削減目標:従来比40%削減(自社試算)
協定締結日:2025年10月24日
本格操業開始:2028年4月

ニュースリリース