技研製作所、インド市場に本格参入、現地大手と連携し圧入技術を展開

技研製作所は8月28日、インド市場での事業拡大に向け、同国のプレキャストコンクリート製造大手Fuji Silvertech Concrete Private Limited(FSCPL)と連携体制を構築したと発表した。旺盛なインフラ需要を背景に、施工環境が複雑化する都市部での圧入技術の活用を進め、巨大市場での展開を本格化させる。

インド政府は「先進国インド(Viksit Bharat)」を掲げ、港湾、下水道、道路、鉄道などのインフラ整備を国家的施策として推進。2025年度のインフラ関連支出は約11.2兆ルピー(約20兆円)に上る。人口増加と都市化の加速で施工環境が制約を受ける現場が増える中、無振動・無騒音、省スペース施工が可能な圧入技術の適用余地は大きい。

技研は7月、FSCPL本社が所在するグジャラート州アーメダバードに連絡事務所を開設。現地市場の動向把握と調査を強化している。今後は、同社の持つ販売チャネルと技研の圧入技術を融合し、建設プロジェクトの計画段階から技術提案を行うことで、事業浸透を加速させる。

FSCPLは日印合弁のコンクリート製品メーカーで、ボックスカルバートや排水溝などを製造販売。首都圏デリーやマハーラーシュトラ州などにも拠点を構え、インド政府のインフラ事業に多数採用されている。同社製品の設置工事では仮設の土留め壁が必要となるが、都市部では振動や騒音が課題。圧入技術の活用で環境負荷を抑えつつ効率的施工が可能になるとみられる。

技研製作所は杭圧入引抜機「サイレントパイラー™」の製造販売で世界40超の国・地域に展開。オンリーワン技術を武器に、インドの成長市場での地歩固めに乗り出す。

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