コマツ、TICAD9に出展しコートジボワールでのトレーニング拠点開設を発表

・西アフリカの中核拠点として育成へ

 コマツは8月7日、8月20日から22日までパシフィコ横浜で開催される「第9回アフリカ開発会議(TICAD9)」に出展し、コートジボワールに新たな人材育成拠点を開設する計画を発表した。新施設は2026年の稼働を目指し、将来的には部品在庫やマーケティング機能も備えた西アフリカの中核拠点として活用される見通し。

 今回の出展テーマは「イノベーションを通じたアフリカ市場のサステナブルな成長への貢献」。ブースでは、アフリカにおける人材開発への取り組みや先進技術、CSR活動などを紹介するほか、以下の主な展示を行う。

■トレーニング施設の新設計画(パネル展示)
 コートジボワールに建設予定の新トレーニング施設は、建設機械のオペレーターやメカニックを対象とした実践的な研修を提供。コマツグループの豪・イマーシブ社やスウェーデン・オリックス社のシミュレーターを活用し、技能向上と雇用創出を通じて地域社会の発展に寄与する。稼働後は段階的に本体・部品在庫やマーケティング機能も追加し、西アフリカ全体を支える拠点化を図る。

■建設機械用シミュレーター(実物展示)
 油圧ショベルやブルドーザーの操作が体験できる簡易シミュレーターや、VR技術を用いた安全教育ソフトウェアを展示。アフリカ地域の技能人材の育成を支援するツールとして、今後も積極的に展開していく。

■次世代油圧ショベル「PC200i-12」(実機展示)
 最新の3D施工機能を搭載した油圧ショベル「PC200i-12」を展示。未経験者でも精度の高い施工が可能で、「質の高いインフラ整備」が求められるアフリカ市場での活用を見込む。

 コマツは1960年代にアフリカでの事業を開始し、南アフリカを中心に各地で事務所や代理店を展開。豊富な資源やインフラ開発ニーズの高まりを背景に、建設・鉱山機械の需要が増す同地域を「成長市場」と位置づけている。一方で、職業訓練や人材育成が課題となっており、今回のトレーニング拠点はその解決に向けた具体的な一手となる。

現在、同社は世界15カ国22拠点にトレーニング施設を有し、南アフリカ、ドバイ、日本のセンターを通じてアフリカ地域を支援してきた。今後は新拠点の整備により、地域課題の解決と事業基盤の強化を両立させていく考えだ。

 画像上は、コートジボワールに建設予定の拠点イメージ図

【TICAD9概要】
• 開催日程:2025年8月20日(水)~22日(金)
• 会場:パシフィコ横浜展示ホール(コマツブース No.A03)
• 主催:日本政府、国連、UNDP、世界銀行、アフリカ連合委員会(AUC)
• URL:https://ticad9.city.yokohama.lg.jp/https://ticad9.city.yokohama.lg.jp/

※コマツは、期間中にJETRO主催の「Japan Fair」に出展。

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