ダイヘン、自律搬送台車「AiTran」をフルモデルチェンジした「AiTran500」を開発

 ダイヘンは3月21日、従来の自律搬送台車「AiTran」をフルモデルチェンジした新型自律搬送台車「AiTran500」を開発、4 月より受注を開始すると発表した。

 同製品は、500kg可搬クラスでの最小フットプリント・搬送に最適な形状(正方形)・優れた走破性・全方位移動により、あらゆる搬送自動化ニーズに応えることで工場や倉庫等における労働力不足等の社会課題解決に大きく寄与する。

■開発の背景
 搬送の自動化手段としてAGVやAGV※1 を活用した自動搬送が普及しているが、近年ではセンシング技術の発達により、環境の変化や障害物への対応力に優れ、より柔軟な運用が可能なAMR※2 が注目されている。

 ダイヘンはでは、2015年に障害物を回避しながら目的地まで最適経路で自律走行するAM「自律搬送台車AiTran」の販売を開始、 2022年には様々な搬送シーンに対応する「積載型(AiTran Lift)」「けん引型(AiTran Trailer)」「フォーク型(AiTran Fork)」を同時ラインアップし、主に自動車や産業機械の製造工場で多数採用されている。しかし、 「狭い通路の走行・狭隘部や低床物への進入に適したサイズや形状」「搬送効率の向上」「搬送治具の同時提供」等、現場が抱える課題は業種や規模によって各社各様で、多様なニーズに応えきれていない。そこでダイヘンは、AMRの適用範囲を拡大し、これらのニーズに応える新型自律搬送台車「AiTran500」 を開発した。

 ダイヘンの従来製品が持つ全方位走行・自動充電等の機能はそのままに、サイズ・形状の最適化(フルモデルチェンジ)を図るとともに、速度や位置決め精度等の性能アップを実現した。さらに社内外で培った搬送自動化ノウハウを基に、各業種に応じた搬送治具を含めたパッケージ提案ができる拡張性を備えている。

■主な販売先、用途
物流倉庫、工場(自動車、産業機械、3 品、3C)などでの積載、けん引搬送
■販売計画
受注開始日 2025 年4 月
販売予定台数 150台/年
メーカ希望価格 800 万円(税別)

<注釈>
※1 「AGV」 (Automated Guided Vehicle):磁気テープ等により誘導し一定の経路を走行させる台車
「AGF」 (Automated Guided Forklift)、AGV と同一の手法で無人で走行させるフォークリフト
※2 「AMR」 (Autonomous Mobile Robot):レーザスキャナ等で自己位置を推定してガイドレスで走行する台車

 詳細は、ニュースリリース