IHIのグループ会社であるIHIプラント(東京都江東区)は3月17日、台湾最大手のエンジニアリング会社である中鼎工程股份有限公司(CTCI Corporation、所在地:台湾台北市,以下CTCI)と共同で、台湾の国営石油・ガス会社である台灣中油股份有限公司(CPC Corporation, Taiwan,以下CPC)から、同社が台湾南部の高雄市で計画している洲際LNG受入・貯蔵ターミナルの地上式LNG貯蔵タンク4基の設計・調達・建設(EPC)業務を受注したと発表した。貯蔵容量は1基当たり18万キロリットルであり、2030年後半の完成を予定している。
同プロジェクトは、CPCの「高雄港洲際コンテナターミナル第2期大林石化製品貯蔵運搬センター投資計画」の重要なプロジェクトの1つ。
台湾においては、台湾政府のエネルギー多様化政策とネットゼロ目標のもと、2030年には総発電量に占めるガス火力発電の割合が50%に達することが見込まれている。さらに、石炭焚火力発電所から低炭素のガス火力発電への転換需要の増加に伴い、今後台湾国内における天然ガスの消費量は急速に増加する見込み。
同プロジェクトは、CPCのLNG貯蔵容量の拡大、ひいては台湾南部におけるエネルギー供給の安定化に資するもの。加えてターミナルからガスパイプラインを通じて台湾北部、中部,南部の各受入ステーションにガスを分配することで、地域間の相互的なバックアップを実現し、台湾全土のエネルギー供給の統合と最適化を図り、台湾政府のエネルギー政策およびネットゼロ目標の達成に貢献する。
IHIプラントは、LNGタンク・ターミナル分野における豊富な実績と高い技術力を活かし、今後とも、持続可能なエネルギートランジションを推進し,低炭素社会の実現に貢献していく。
<IHIプラントの概要>
所在地:東京都江東区豊洲三丁目 1番 1号
代表者:代表取締役社長 青木 亮治
資本金 :5億円
事業概要:ボイラ設備,原子力設備、環境・貯蔵プラント設備、産業用機械設備、太陽光・再エネ設備等の設計・据付・修理等