東洋エンジニアリング、日本触媒よりリチウムイオン電池用電解質製造プラント建設プロジェクトを受注

 東洋エンジニアリング(TOYO)は3月11日、日本触媒が福岡県に新設するリチウムイオン電池用電解質製造プラント建設プロジェクトを受注したと発表した。この案件は設計、調達、建設工事を一括で受注し、2027年度の完工を予定している。

 このプラントで製造される電解質*¹は、電気自動車のバッテリーに使われるリチウムイオン電池*²の充電時間の短縮化、長寿命化、低温環境下の出力向上などといった高性能化に寄与するもの。温室効果ガスの削減効果が大きい電気自動車の普及に不可欠なリチウムイオン電池の電解質製造プラントの建設を通して、持続可能な社会の実現に貢献することとなる。

 TOYOは日本触媒向けに、2003年中国で高吸水性樹脂(SAP)製造設備プラント建設プロジェクトを実施したことを皮切りに、アジアやヨーロッパ、米国で実績を重ねており、現在インドネシアでSAPプラント増設プロジェクトを実行中。

 これらの実績を通して培ってきた両社の良好な関係と、国内におけるTOYOの豊富な化学プラントの建設実績、大規模EPC遂行力に加えて、コスト・品質・工期に関する多岐にわたる提案が高く評価されたことにより、本件の受注に至った。

 TOYOは引き続きエンジニアリングを通じて、お客様の事業の発展と地球と社会のサステナビリティに貢献していく。

<受注概要>
客先:株式会社日本触媒
受注者:東洋エンジニアリング株式会社
建設地:福岡県
対象設備:リチウムイオン電池用電解質製造プラント 3,000トン/年
役務内容:設計、調達、建設工事業務の一括請負
完成予定:2027年度

*¹電解質:電池構成部材のひとつであり、電解質は正極と負極の間で電荷を運ぶ重要な役割を担う。
*²リチウムイオン電池:現在最も広く使用されている二次電池(充電式電池)のひとつであり、携帯電話やノートパソコン、電気自動車など、さまざまな用途で使用されている。

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