牧野フライス、24年4~6月売上は3.7%減の519億円、通期予想2,220億円(1.5%減)は変えず

 ㈱牧野フライス製作所が7月31日に発表した2025年3月期第1四半期(4~6月)連結業績によると、売上高は518億68百万円(前年同期比3.7%減)、営業利益29億59百万円(同30.6%減)、経常利益38億17百万円(同34.5%減)、純利益は32億36百万円(同29.6%減) となった。また、連結受注は536億14百万円(同7.8%減)。前四半期からは横ばいとなったが、停滞していた市場がアジアを中心に動き出す兆しが見え始めたとしている。

<セグメントI (「個別」および国内連結子会社 )>
牧野フライス製作所の国内受注は、前年同期を下回った。自動車関連を中心とした部品加工向けの受注が減 少した。半導体製造装置関連を含めた引合い数は増加傾向にあり、第2四半期以降、現在の引合いを受注につ なげられるよう努める。

<セグメントII ( MAKINO ASIA PTE LTD )>
アジアの受注は前年同期を下回った。 中国は電気電子部品向けの金型が増加したが、自動車関連を中心とした部品加工向けが減少し、前年同期を下回った。新エネルギー車関連の受注は継続している。 インドは部品加工向けを中心に前年同期並みとなった。エンジニアリングサービスの受注が堅調に推移した。
アセアンは前年同期を下回った。半導体製造装置関連は下期からの回復を見込んでいる。

<セグメントIII ( MAKINO INC. ) >
 アメリカの受注は前年同期並みとなった。 航空機向けおよび自動車関連を中心とした部品加工向けは底堅く推移した。人手不足に対応するための自働化関連や、エンジニアリングサービスの受注も堅調に推移した。

<セグメントIV ( MAKINO Europe GmbH ) >
 ヨーロッパの受注は、前年同期を下回った。ドイツを中心に顧客の設備投資に対する慎重な姿勢が継続しており、自動車を中心とした部品加工向けおよび航空機向けが減少した。

 2024年4月より最新のFAシステムソフトウェア「MAS-NX」の納入を開始した。生産現場で要求される自働化や無人化をサポートするためのスケジュール管理を行う機能、様々な実績データを 分析し、カイゼンのサポートを行う機能を備えるほか、ダッシュボードを用いて、集積したデータをリアルタイム でモニタリングすることを可能にする。
 2024年7月に開催されたRobot Technology Japanでは、5軸制御立形マシニングセンタとAMR(自律走行搬送 ロボット)を組み合わせた自働化システムを提案し、顧客より好評を得た。引き続き顧客の課題解決をサポートし、受注獲得に努める。

■2025年3月期の見通し
 2025年3月期(24年度)の連結業績予想は、下記の前回公表(2024年4月30日公表)を修正していない。

 売上高222,000百万円(前期比1.5%減 )、営業利益15,500百万円(同5.3%減 )、経常利益16,500百万円(同12.8%減)、親会社株主に帰属す る当期純利益13,500百万円(同15.5%減)。

牧野フライス製作所の2025年3月期第1四半期決算短信