ナブテスコが7月31日に発表した2024年12月期第 2四半期累計(1〜6月)連結業績によると、売上高は1,524億91百万円(前年同期比6.4%減)、営業利益 64億26百万円(同26.0%減)、税引前利益 78億39百万円(同49.4中間%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益 は42億4百万円(同55.5%減)となった。
ナブテスコグループの中間連結会計期間の売上高は、自動ドアでの好調な需要や為替効果に加え、航空機器および舶用機器においても需要が好調だった一方、精密減速機ではEV関連設備投資の減少および産業用ロボットの在庫調整が継続したことや油圧機器での建設機械需要の減少を受けた。営業利益はトランスポートソリューション事業やアクセシビリティソリューション事業での増収による増益はあったものの、コンポーネントソリューション事業での減収により減益となった。
■セグメント別業績
<コンポーネントソリューション事業>
コンポーネントソリューション事業の売上高は、前年同期比30.9%減の516億75百万円、営業利益は、同71.9%減の20億79百万円となった。
精密減速機は、EV関連の設備投資が世界的に減少していることに加え、産業用ロボットの在庫調整が継続していることから、売上高は前年同期比で大幅な減少となった。
建設機械向け油圧機器は、中国市場において需要の低迷が継続したことに加え、欧米や東南アジア市場でも需要が減少したことから、売上高は前年同期比で減少となった。
<トランスポートソリューション事業>
トランスポートソリューション事業の売上高は、同16.3%増の420億77百万円、営業利益は、同47.1%増の53億70百万円となった。
鉄道車両用機器は、国内を中心とする市況回復に加え、堅調なMRO(Maintenance, Repair,
Overhaul)により売上高は前年同期比で増加となった。
航空機器は、防衛費の増額により需要が拡大したこと加え、民間航空機需要が順調に回復したことから、売上高は前年同期比で大幅な増加となった。
商用車用機器は、東南アジア市場での需要は減少したものの、国内顧客の需要が堅調であったこ
とから、売上高は前年同期並みとなった。
舶用機器は、新造船向けおよびMRO需要が好調に推移したことに加え、新型の主機遠隔操縦装置の拡販およびDeep Sea社を連結子会社化したことにより、売上高は前年同期比で増加となった。
<アクセシビリティソリューション事業>
アクセシビリティソリューション事業の売上高は、同14.8%増の509億17百万円、営業利益は、同70.9%増の41億60百万円となった。
自動ドア事業は、為替効果に加え国内外の建物用ドアやプラットホームドア需要が好調だったことから、売上高は前年同期比で増加となった。
<その他>
その他の売上高は、同1.7%増の78億21百万円、営業利益は、同67.7%減の1億36百万円となった。
包装機は国内MROが好調であったことに加え、中国向けの売上増加により、売上高は前年同期比で増加となった。
なお、中間連結会計期間において、欧州連結子会社のEngilico社に係るのれんの減損損失6億56
百万円を計上した。
■ 連結業績予想等の将来予測情報に関する説明
2024年4月30日に公表した2024年12月期通期の連結業績予想に対し、売上高、各利益とも業績予想値には変更はないが、中間連結会計期間の業績及び今後の動向等を踏まえ、セグメント別の業績予想値を修正した。主に、コンポーネントソリューション事業において、精密減速機でEV関連設備投資の減少や産業用ロボットの在庫調整の継続が見込まれる一方、アクセシビリティソリューション事業において、自動ドアでの好調な需要の継続が見込まれることを反映した。
2024年12月期連結業績予想は、売上高3,237億円(前期比3.0%減)、営業利益135億円(同22.3%減)、税引前利益147億円(同42.6%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益93億円(同36.1%減)。
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