京都の自動車部品メーカー、サンコール EV用バスバー新工場設立

・2026年 北米インディアナでも供給開始

 サンコール(京都市右京区)は7月4日、EV(電気自動車)部品事業の強化のため、広瀬工場(愛知県豊田市)に新工場を設立したと発表した。同社次世代事業であるバスバー事業の需要は好調で、来年度にかけて約17億円の投資を予定している。

■バスバー新工場
 インディアナへもサンコールは、需要の膨らむEV用電動部品「バスバー」の生産能力増強のため、2024年6月、広瀬工場の敷地内に新工場を設立した。年内稼働を見込み、7月から生産ラインを整備予定。ますます高まる国内需要に応える。

 また、昨年度、生産拡大した九州の子会社サンコール菊池(熊本県菊池市)での更なる増設や、北米インディアナの子会社SAI(=Suncall America.Inc)での新ライン立ち上げを計画、25年度にかけて約17億円の投資が予定されている。

 SAIは、カーメーカ向け弁ばね・リングギアなどの自動車部品の生産拠点で、今回、敷地内にフォーミング機などを新設し、バスバーの現地供給体制を完備する構想。

 バスバーは、EVのバッテリーから流れ出る大電流を伝達する配電部品で、EVの血管ともいえる重要部品。同社のバスバーは、10年以上前から国産ハイブリッドカーに採用されており、近年も相次いで大型EVプログラムに採用が決定した。2026年度には約60億円規模の売上を目指し、グローバルでの供給体制構築に取り組んでいく。

<サンコール株式会社>
創業:1943年
社長:奈良正(なら ただし)
本社:京都市右京区梅津西浦町14
事業:弁ばね等自動車部品をコア技術に、HDDサスペンション、光通信コネクタ、EV等電動化部品、歩行アシストロボット等、多様な事業を展開。

 ニュースリリース