日立建機、関東ー関西間のトラック長距離輸送に中継輸送を導入

 日立建機は6月18日、同社と日立建機グループの物流を担う日立建機ロジテックは5月、物流業務を効率化するための施策として、関東ー関西間のトラック長距離輸送に中継輸送の仕組みを構築し、またこれまでより積載量の多いウイングトレーラーを導入したと発表した。日立建機グループは「物流の2024年問題」に対応するため、ドライバーの負荷軽減と長距離輸送に必要な車両台数の削減をめざす。

 2024年4月より国内のトラックドライバーに時間外労働の上限規制が適用され、社会全体の輸送力が不足する「物流の2024年問題」は喫緊の課題。持続的な事業運営のためには「物流の2024年問題」の解決に会社全体で取り組んでいく必要がある。

 日立建機ロジテックは、従来以上に多くの荷物を積めるウイングトレーラーを2台導入し、これまで10トントラック・4トントラック計6台で輸送していた体制から車両台数を削減した。さらに、茨城県と関西地方のそれぞれで貨物を積んだウイングトレーラーのドライバーが、中継地の静岡県で貨物を交換して出発地に戻る中継輸送の仕組みを構築した。これにより、これまで長距離輸送の際に車中泊を伴っていたドライバーが日帰りで出発地まで戻ることができるようになるため、ドライバーの拘束時間は短縮され、負荷が大きく軽減する。

 日立建機グループの事業活動は物流インフラに支えられており、物流事業者は大切なパートナー。日立建機グループは「物流の2024年問題」に対応するため、2024年5月からナブテスコ㈱西神工場(兵庫県神戸市)から日立建機の茨城県地区の拠点に納入する部品の輸送を、従来のトラック輸送から鉄道コンテナ輸送に切り替えた。2024年6月からは、トラックの荷待ち時間を短縮するためにトラック予約受付サービスを導入するなど、物流業務の改善への取り組みを継続的に行っている。

 日立建機は今後も「物流の2024年問題」の解決に会社全体で取り組み、安全で持続可能な社会の実現に貢献していく。

■長距離輸送を長年担っているドライバー 日立建機ロジテックコンパクト物流部 吉沼孝一氏のコメント:

 「私は3年前に10トントラックから26トントレーラーに乗り換えました。トレーラーで輸送することで一度に倍の荷物を運ぶことができ、倍の仕事をしているという充実感があります。さらに今回導入した中継輸送により長距離ドライバーの働き方は大きく変わりました。茨城県から滋賀県の長距離運行をしていたときは、車中泊や車内休憩をしながら出発翌日の深夜遅くに帰宅する生活でしたが、中継輸送の導入により日帰りで茨城の自宅に帰れるようになりました。毎日家で食事を取り、ゆっくり眠ることができるため、健康的な生活を送れるようになり、家族と過ごす時間も増えました。これからも多くのパートナー企業のドライバーと協力して中継輸送を拡大していきたいです。関西方面からトレーラーで来られる方、ぜひ、私と中継輸送しませんか?」

■日立建機グループの「物流2024年問題」への取り組み

2024年5月28日 ニュースリリーストラック予約受付サービスを国内の全製造拠点を含む9拠点に導入

2023年11月29日 ニュースリリース建設機械・鉱山機械用部品の鉄道コンテナ輸送を開始

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