㈱共和工業所が6月14日に発表した2024年4月期(2023年度)連結業績によると、売上高109億72百万円(前期比17.0%減)、営業利益10億15百万円(同2.1%増)、経常利益11億49百万円(同4.2%増)、親会社株主に帰属する当期純 利益14億43百万円(同32.1%増)となった。売上高は、取引先の生産調整による受注の減少により、販売数量が減少したことから前期と比較して減少した。利益面では、原材料・エネルギー価格の上昇及び例年以上の賃上げによる人件費等の増加があったが、販売価格の見直し及びコスト管理・経費削減の取組みなどを実施し、前期と比較し各利益が増加した。
2023年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症が5類へ引き下げられ、経済活動の正常化が 進み、緩やかな回復傾向が見られた。その一方で、原燃料価格の高止まりや物価上昇など、先行き不透明な状況が続いている。
同社の主要販売先である建設機械業界は需要の減少により生産台数及び販売台数が減少した。このような状況の下、営業活動の強化に努めたが、主に下期にかけて受注が低調に推移した。
■部門別業績
建設機械部門の売上高は、104億76百万円(前期比17.0%減)、自動車関連部門の売上高は、1億42百万円(同13.8%増)、産業機械部門の売上高は、1億2百万円(同17.7%減)、その他部門の売上高は、2億52百万円(同26.8%減)となった。
■2025年4月期(2024年度)の見通し
今後の経営環境においては、経済活動の正常化が進む一方で、地政学リスクによる影響やモノ・エネルギー 価格の高騰が続くなど、依然として先行きは不透明な状況にある。
共和工業所グループの主要販売先の建設機械業界においても生産台数の減少が見込まれ、共和工業所の経営環境は引き続き厳 しい状況となることが予想される。
連結業績については、売上高102億円(前期比7.0%減)、営業利益7億80百万円(同23.2%減)、経常利益8億70百万円(同24.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益6億10百万円(同57.7%減)を見込んでいる。