住友商事、建機遠隔操作装置を開発するBuilderXと総代理店契約を締結

・建機オペレーターの働き方改革に貢献

 住友商事は5月21日、油圧ショベルを中心とする建設機械の遠隔操作装置を開発する北京拓疆者智能科技有限公司(中国・北京、以下、BuilderX)と日本における総代理店契約を締結したと発表した。BuilderXのソリューション提供を通じて、採石鉱業、港湾荷役業、産廃処理業、製造業など幅広い産業で建機オペレーターを取り巻く課題解決を目指す。

 国内の作業現場ではオペレーターの高齢化と人手不足が進み、人材確保・育成が急務となっている。振動、騒音、粉塵など過酷な労働環境の改善や、多様な人材が活躍できる場の創出も求められる中、オペレーターの身体的な負担軽減や、働き方改革の実現に貢献する建機の遠隔操作技術に注目が集まっている。

 BuilderXは建設機械の遠隔操作に特化したテクノロジー企業で、過酷な現場を安全で快適な場所に変える事をミッションに創業された。ICTソリューションやAIを活用する事で「実用的で使い勝手の良い遠隔操作」の実現を目指しており、中国国内では業界のリーディングプレイヤーとして鉱山や港湾などの現場を中心に既に100台超の導入実績がある。

 同社の製品は、建機の周囲に取り付けた複数のカメラを通じて現場の様子を操作台からリアルタイムに把握できる。4G、5G、Wi-Fiなど幅広い通信帯に対応しており、現場に合った通信環境を整える事で場所を問わずにどこからでも建機を操作可能、実証実験では約1,700キロ離れた日中間での遠隔操作実績もある。全てのメーカーの油圧ショベルに後付けが可能で、2日程度で取り付け及び調整が可能。中国ではホイールローダーやブルドーザーなど油圧ショベル以外の建機でも使用されている。日本での対応は検討中。

 住友商事は、BuilderXの日本市場向け総輸入・販売代理店として国内向けのソリューション提供を担う。これまで日本国内での実証試験及び同ソリューションの展開検証を共に実施してきた㈱大林組とともに顧客の建機遠隔導入をサポートし、作業現場における人手不足解消、事故軽減、労働環境の改善、多様な人材が活躍できる場の創出などに貢献する。

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