ミネベアミツミ、カンボジア第二工場建設

・2026年3月期中に太陽光発電も操業開始

 ミネベアミツミ(長野県北佐久郡御代田町)は5月10日、新工場を建設するための用地を確保するため、カンボジア王国プルサット州クラコー地区に、約50ha(約500,000 ㎡)の土地賃貸借契約を締結したと発表した。

 新工場用地は、カンボジア王国の首都であるプノンペンから約170Km北西に位置しており、建設予定の新工場は、2025年3月期中に一部建設を開始し、2027年3月期中に一部稼働開始を計画している。

 ミネベアミツミでは、2050年カーボンニュートラルの達成を目指しており、2023年12月にプレスリリースにて発表済のとおり、ミネベアミツミのカンボジア国内の既存工場、および将来の工場拡張時に必要となる電力の全量を再生可能エネルギーで対応する計画で、カンボジア現地の政府認定電力事業者であるSchneiTec社と協働で、カンボジア王国プルサット州クラコー地区における、50MW規模の太陽光発電事業を2026年3月期中に操業を開始する旨の覚書をカンボジア鉱業エネルギー省と締結しています。今回、ミネベアミツミは、2024年6月27日開催予定の第78回定時株主総会にて、「太陽光発電等の再生可能エネルギーの利用に関する事業及び電気の供給・販売等に関する事業」がミネベアミツミの定款に追加された後、2026年1月までに太陽光発電を開始する予定。これにより、建設予定の新工場も含め、カンボジア王国におけるミネベアミツミの工場に必要となる電力の全量を、自社で発電した電力に由来する100%再生可能エネルギー化が可能となる。

 太陽光発電事業の開始に基づき、カンボジア王国内における再生可能エネルギーの積極的な活用が可能であること、ならびに、ミネベアミツミグループの事業拡大に伴いさらなる市場拡大が見込まれる製品の生産拡大に備えるため、用地を確保することにした。

 ミネベアミツミは、カンボジアのプノンペン経済特区(PPSEZ)に同国初の精密電子部品メーカーとして2010年に現地法人を設立した。その後、2011年にはカンボジア工場として生産を開始し、以降ベアリングや小型モーター等のミネベアミツミの製品を幅広く手がけ、さまざまな電子部品等の製造を通じて、現地の雇用創出や従業員の生活環境整備、人材育成など地域社会への貢献に取り組んできた。

 今後は、「より良き品を、より早く、より多く、より安く、より賢くつくることで持続可能かつ地球にやさしく豊かな社会の実現に貢献する」という経営理念のもと、さらなる再生可能エネルギーの普及拡大と、持続可能な社会の豊かな発展に貢献していく。

<カンボジア第二工場(新工場)建設用地 概要>

場所:Krakor District, Pursat Province
面積:約50ha(約500,000 ㎡)
生産品目(予定) :機械加工品(PMA製品:Precision Mechanical Assembly製品等)
スケジュール:2025年3月期(今年度)中に一部建設開始予定。

■ミネベアミツミのカンボジア工場について
 ミネベアミツミカンボジア工場は、2010年12月にカンボジア初の精密モーター製造会社として操業許可をいただき、2011年4月1日よりPPSEZ内のレンタル工場で小規模生産を開始後、2011年12月17日より、PPSEZ内に自社工場の第1棟目にて本格的な生産活動を開始した。
その後、2013年に第2棟、2016年12月には第3棟での稼働を開始し、現在は、ミニチュア・小径ボールベアリングをはじめ、OA機器に使用されるステッピングモーター、AV機器向けなどブラシ付DCモーター、スマートLED道路灯などの生産をしている。
また、2019年以降は、カンボジアサッカー代表チームのオフィシャルパートナーとして代表チームをサポートしている。

所在地:Phnom Penh Special Economic Zone, National Road 4, Sangkat Phleung Chhes Rotes, Khan Posenchey, Phnom Penh, Cambodia
操業開始:2011年4月
活動概要:小型モーター等電子部品の製造
従業員数:約7,000人(2024年3月末派遣等含む)

■ミネベアミツミについて
 ミネベアミツミは、世界シェアNo.1製品である、機械の回転をスムーズにするミニチュア・小径ボールベアリング(軸受)や、1直リチウムイオン電池用保護ICなどをはじめとする、超精密加工技術を代表するコア技術を中心に、モーター、センサー、半導体など、様々な機械・電子部品を手がける相合(そうごう)*精密部品メーカー。当社の超精密技術は、エアコン・掃除機・ドライヤー、ゲーム機などの家電製品、スマートフォン・パソコンなどの情報機器、自動車・航空・宇宙製品、そして医療機器など、幅広い分野で使用され、目に見えないところで皆様の生活をお支えしております。

  • ミネベアミツミ調べ
    ** 相合:「総合」ではなく、「相い合わせる」ことを意味し、自社保有技術を融合、活用して「コア製品」を進化させるとともに、その進化した製品をさらに相合することでさまざまな分野で新たな製品を創出すること。 ニュースリリース
    *リリース内容から一部「ですます調」で表記しています。