三菱重工 、2024年度の入社式、泉澤社長・CEOが激励の言葉

 三菱重工グループは4月1日午前、東京・目黒区のウエスティンホテル東京において2024年度の入社式を行った。今年は、新卒入社社員に加え、新たにキャリア採用の社員もオンラインで参加するなど、参加対象範囲を広げて開催した。泉澤 清次取締役社長・CEOは、同社グループの一員となった社員に激励の言葉を贈った。以下、リリースより原文。

<社長・CEO挨拶要旨>
 三菱重工の成り立ち、および社是について説明した他、以下の要旨にて挨拶しました。

 世界は今、大きな転換点にあり、これまで世界の秩序を形成していた価値観がゆらいでいる。国際関係の緊張と地政学リスクは続いており、食糧問題、エネルギー価格の高騰などにより世界の不安定さが増す一方、経済活動はスピードを増して活発化している。気候変動問題への対応は喫緊の課題であり、経済界では脱炭素化、デジタルトランスフォーメーション(DX)やリスクマネジメントなどの面で急速に動き、変化している。

 社会課題がますます複雑化し、お客様や市場が求める価値も変化する中、ニーズに応えるだけではなく新たな価値を提案し、イノベーションを創造することが重要。そのために重視するのは、「二項対立」ではなく「二項調和」。二者択一の考えではなく、いかに調和させていくかという点に現実的なソリューションがある。

 今年度から新たに「2024事業計画(24事計)」がスタートする。新型コロナウイルス感染拡大による事業環境の激変に対応するため注力してきた「収益力の回復・強化」と「成長に向けた取り組み」をさらに発展させ、「競合他社に負けない持続的に成長する企業となること」「いろいろな課題に対して、地域やお客様に応じた現実的なソリューションが提供できること」「モノづくりを起点としてビジネスの幅を広げ、社会の変革を実現するエコシステムの結節点(ハブ)になること」を目指していく。

具体的に仕事を覚えるに当たり、次の2点を意識してほしい。


 「守破離」:武道などの修業の段階で、「守」は先生の教えを守りそれを確実に身につける段階を、「破」は「守」の段階で学んだことに自分なりに工夫を凝らし変えていく段階を、「離」は自分独自のやり方を確立していく段階を指す。基本となる先輩たちの良いところをまずは貪欲に真似し、自分のものにすること。

 「一人称」:どのような仕事も自分がやる、自分でやるという意識で、半歩でも前に出て取り組む意識が大切。自分に何ができるかを自問する意識は、より良いチームワークを生むとともに、仕事を通じた自身の飛躍・成長につなげることができる。

 仕事をしていく上で大切なことは「安全」。現場では先輩の指導をしっかりと聞き、基本に忠実に取り組み、事故や怪我がないよう、製造業の根幹である「安全第一」を常に心掛けてほしい。そして、社会人としての基本である「挨拶」「身だしなみ」「身の回りの整頓」を実践し、ものづくり企業としてお客様からの安心・信頼につなげてほしい。

 ニュースリリース
 *リリース内容から「ですます調」で表記しています。