・10kW、14kWクラスのモノブロックタイプを今冬から販売開始
・欧州の脱炭素ニーズに応えるATW製品群の1つ、モノブロックタイプ採用で設置の容易さを実現
・防振構造の改善で優れた静音性を実現、マイナス25℃まで暖房給湯運転可能で寒冷地のボイラー代替用途にも対応
三菱重工グループの三菱重工サーマルシステムズ(東京都千代田区)は12月25日、欧州向けヒートポンプ式給湯暖房機(Air to Water、以下、ATW)のラインアップに、新シリーズ「Hydrolution EZY」を追加しました。10kWクラス、14kWクラスの2モデル展開で今冬から販売開始予定だと発表した。
ATWは、再生エネルギーを利用できるヒートポンプ技術により、空気中の大気熱から給湯・暖房・冷房用の冷温水を供給する製品。Hydrolution EZYは、欧州の脱炭素社会に向けたヒートポンプの普及に貢献できる新シリーズで、地球温暖化係数の小さいR32冷媒を採用していることに加え、より優れた静音性や広い運転温度範囲を有している。また、水熱交換器が室外ユニット内に収納されているモノブロックタイプを採用したことで、配管工事が水配管のみとなるため、スプリットタイプATWと比較し、据え付けが容易。
防振素材の見直しや防振構造を改善したことで、10kWクラスでは騒音指標の1つである音響パワーレベルを最大能力運転時でも60dB(A)に抑え、また、運転音をさらに抑える静音モードを搭載し、住宅密集地などに求められる騒音規制に幅広く対応した。さらに、暖房給湯運転が可能な外気温の範囲はマイナス25℃~43℃と幅広く、外気温がマイナス25℃でも60℃の出湯が可能であることから、寒冷地の燃焼方式ボイラーに代替できる仕様となっている。
三菱重工グループは、生産活動に伴う自社工場などからのCO2排出量削減や、グループ製品の使用に伴う顧客側のCO2排出量削減などを通じて、グループ全体のCO2排出量を2040年までにNet Zeroとする「MISSION NET ZERO(注)」を2021年10月に宣言している。Hydrolution EZYは、脱炭素社会の実現に向けた取り組みが先行している欧州において、CO2排出量が極めて多い化石燃料の燃焼方式ボイラーによる給湯・暖房から、電化によるATWへの置き換えをさらに促進し、欧州諸国のカーボンニュートラルと三菱重工グループのMISSION NET ZERO達成に大きく貢献できる製品。
三菱重工サーマルシステムズは、今後も環境に配慮した技術・製品の開発に尽力するとともに、冷熱事業領域の広さを生かしたシナジーによる統合技術力で最適なサーマルソリューションを提供し、欧州をはじめとする世界各国のカーボンニュートラル実現に貢献していく。
コメントを投稿するにはログインしてください。