ヤンマー建機、狭所で安全に作業できるViOシリーズ誕生から30周年

 ヤンマー建機:2023年12月15日

 ヤンマー建機株式会社は、1993年のViOシリーズ誕生により、ゼロテールスイングショベルのコンセプトを普及させ、狭所作業の安全性に大きな変革をもたらしました。

 30年前に発売されたミニショベルViOシリーズの発売は大旋風を巻き起こしました。当時の類似した他のショベルとは異なり、ViOはどの位置に上部体を旋回させても、キャブ/後端部がクローラー幅を超えない設計となっていました。これは、極めて狭い場所でも、ショベルが後方にある近くの建物、車両、または人との衝突を心配せずに作業できることを意味していました。このコンセプトは世界中に広く受け入れられ、作業現場では標準モデルの70%が置き換えられました。

 ゼロテールスイングショベルは現在、小型建機市場の主要な部分を占めていますが、ViOは30年経った今でも市場をリードしています。ViOシリーズの登場によって、何千もの衝突や事故が回避され、極めて狭い場所での作業も可能になりました。

■物理法則への挑戦
 ゼロテールスイングのコンセプトは、単に上部体のサイズを小さくするよりもはるかに洗練された手法です。従来型のショベルでは、後部に突き出すカウンターウェイトを装備し、吊りや掘削作業時に前方の荷重に対するバランスを取っていました。しかしながら、ヤンマー建機の開発者は、この突出部をなくしつつ優れた安定度を維持するため、他の手段で同様の力を生み出必要がありました。

ViOは驚くほど多用途で、極めて狭い現場でも作業が可能です。7世代目となった今、対象モデルは増え、依然市場での存在感を維持しています。2023年6月に発売されたViO80-7は、(公社)日本デザイン振興会による栄誉ある2023年度グッドデザイン賞を受賞しました。

 ViOのゼロテールスイングコンセプトは、過去30年間にわたって改良が続けられています。下部の写真は、現在のモデルの優れた例です。旋回時、カウンターウェイトも上部体もクローラー幅を超えない設計により、非常に小さな回転半径を実現しています。幅1,280mmの下部体と大型のカウンターウェイトを備え、優れた重量配分により、1.8トンモデルの従来機同等以上の吊り性能、安定度を実現しています。

 ViO誕生30周年を記念して、動画が制作されました。

 動画は、ニュースリリース
 *リリース内容から「ですます調」で表記しています。