・国土交通省「建設機械施工の自動化・遠隔化技術に係る現場検証」として実施
コベルコ建機と㈱安藤・間(呼称:安藤ハザマ)は12月13日、重機の遠隔操作システムと稼働データを 用いた現場改善ソリューション「K-DIVER」のコックピットから現場の重機 2 台(油圧ショベル)に対して 遠隔操作と自動運転を切り替えながら稼働させる検証を行い、走行移動や土砂積み込み作業を安全に完了したと発表した。
今回の検証では、「K-DIVER」に開発中の自動運転機能を搭載した。作業によって自動運転と遠隔操作 を切り替え、また1台の重機を自動運転させている間、コックピットからもう1台の重機に対し、自動運転で 行う作業を遠隔操作で設定するなど、今後、「K-DIVER」がより多様な現場で活用でき、現場の生産性向上に貢 献できることを示す結果となった*1。
現在、建設業界の生産性向上と働き方改革を実現するための技術として、建設機械の自動化や遠隔化技術が 期待されている。一方で、これらの技術は現場における省人化・無人化を可能にするため、安全や品質、施工管理、技術開発などの面において新たなルールが必要となる。安全ルールの策定や現場適用に向けた効果と課題を検証するため、2023年7月、国土交通省が募集した「建設機械施工の自動化・遠隔化技術に係 る現場検証」にコベルコ建機と安藤ハザマは共同で参画し、下記ルールの下、安全に作業を完了できるか検証 を行った。
【ルール策定】
現場での遠隔・自動運転による安全な施工を実現するため、重機が稼働するエリアを無人エリア、重機と人が混在するエリアを混在エリア、人が存在するエリアを有人エリアと定義した。重機と人が接触する可能 性がある混在エリアで重機に接近する場合は「K-DIVER」の非常停止機能を使うルールをコベルコ建機と安藤ハザマ にて策定した。
【検証内容・手順】
現場から離れた 1 台のコックピットから、自動化技術と遠隔化技術の両方を搭載した重機 2 台を同時稼働させ、ダンプトラックへの土砂積み込み作業を行った。駐機場所からの移動や土砂積み込みの準備作業等 は遠隔操作で、ダンプトラックへの単純な繰り返しによる土砂積み込み作業は自動運転で行った。
【検証結果】
あらかじめ定めたルールに基づき、安全に作業を完了させることができた。1 台のコックピットから遠隔操作と自動運転を切り替えて複数台の重機を同時に稼働できたことは、今後、「K-DIVER」が多様な現場で の活用に有効であることを示す結果となった。
今回の検証を生かし、かねてより進めてきた「K-DIVER」への自動運転技術の実装に向け、作業現場への 適応性のさらなる向上に努めていく。今後も安全と効率の両面を備えた省人化、無人化施工を実現し、建 設業界における働き方改革に貢献していく。
*1 重機の遠隔操作と自動運転の切替機能、自動運転の内容設定を遠隔操作で行える機能は、現在サービス提供中の「K-DIVE®」では 提供していない。
【K-DIVERについて】
重機の遠隔操作システムと稼働データを用いた現場改善ソリューション。建設業界では、危険を伴う労働環境や深刻な人手不足の改善が急務と言われている。「K-DIVER」は、特定の人・場所・時間などの制約を受けずに建設現場での施工を可能とすることで、多様な人材活用、現場生産性の向上、現場無人化を実現し、 本質的な安全確保が行えるようになるのが特長。
詳細は、ニュースリリース
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