明治、北海道根釧地区に新工場建設し生産体制も再編、約480億円投資

 明治ホールディングス(東京都中央区)は12月6日、事業子会社である明治(東京都中央区)において、 北海道標津郡中標津町に新工場を建設するとともに、生産体制を再編することを決定したと発表した。

■計画の目的
 今回、西春別工場・本別工場の老朽化対応による乳製品の安定供給、 さらには国内外への事業拡大に向けた乳製品の付加価値向上等を目的として、日本最大の生乳生産基盤である北海道根釧地区に新工場を建設する。
 西春別工場では、 バター、 クリーム、 脱脂粉乳、 脱脂濃縮乳を、 本別工場では、クリーム、 脱脂濃縮乳を生 産している。これらは商品として市販用および業務用に展開されているほか、ヨーグルトやプロバイオティク ス、スポーツプロテイン等の原料の一部としても使用されている。
 両工場は操業開始から 50 年以上が経過しており、乳製品の安定供給や生乳の需給調整機能維持に向けて、建屋や生産設備の老朽化対応が必要とな っている。新工場の建設を含む生産体制の再編を実施することで、 コア事業の強化・成長に向けて、 脱脂粉乳やバタ ーなどの既存製品に加えて、 乳の持つ価値を高めた新たな製品を生み出し、 海外輸出も含めた需要拡大に 取り組んでいく。

<新工場建設の概要>
(1)名称:未定
(2)建設予定地 :
所在地 北海道標津郡中標津町字計根別 71 番地
敷地面積:230,258 ㎡(69,652 坪)
(3)投資額:約 480 億円
(4)生産品目:脱脂濃縮乳、脱脂粉乳、乳たんぱく質、クリーム、バターなど
(5)生産能力:生乳換算 43 万トン/年 (50 万トン/年への生産能力増強を想定)

■新工場のコンセプトと取り組みについて

(1)コンセプト 『人、環境に優しいサステナブルな付加価値乳製品工場』

(2)取り組み
①乳の持つおいしさや栄養などの価値を高めた新たな乳製品の生産体制を構築するとともに、海外輸出 を想定したハラル認証の取得など、乳製品の需要拡大に向けた取り組みを進めます。
②IoT や自動化設備等を最大限活用することによって省人化・省力化を追求し、生産性向上を図るととも に、誰もが働きやすい工場を目指します。
③新しい技術・生産方式の導入により、「CO 2 排出量」、「地下水の揚水量」を既存工場と比べて半減させ ることで、地球環境に優しい工場を実現します。

■西春別工場・本別工場の概要
(1)西春別工場
①所在地:北海道野付郡別海町西春別 43-7
②操業開始:1968 年
③生産品目:脱脂粉乳・脱脂濃縮乳・バター・クリーム

(2)本別工場
①所在地:北海道中川郡本別町新町 1 番地
②操業開始:1972 年
③生産品目 脱脂濃縮乳・クリーム

■今後のスケジュール
2024 年 4 月:新工場着工
2027 年 3 月:新工場生産開始
2027 年 3 月(予定) :西春別工場生産中止
2027 年 9 月(予定):本別工場生産中止

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